お知らせ
釜石「音のチカラコンサート」開催しました
- 2013.9.15
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岩手県・釜石市にある宝樹寺にて「音のチカラコンサートin釜石」を開催しました。前日に引き続き東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団メンバーを中心とした室内楽に、仙台フィルフルート奏者の山元康生さんがゲストとして加わりました。
釜石市は、地元の音楽活動の拠点であった釜石市民文化会館が浸水し、使用できなくなりました。取り壊しが決まっており、新しい市民会館の計画も今進んでいます。この間、釜石のみなさんは学校の体育館などを借りて、演奏会や市民芸術祭を開催してきたのだそうです。宝樹寺は先先代のご住職が音楽の好きな方だったこともあり、本堂はかつて「釜石第九をうたう会」の練習場でもあったそうです。コンクリート造りの本堂に、グランドピアノや音響機材もセッティングされており、これまでも演奏会が開催されていたとのことです。 宝樹寺本堂からは町を挟んだ向かいの山の斜面にもたくさんのお墓が見えます。今回のコンサートのきっかけを作ってくださった、釜石・鵜住居にある旅館宝来館の女将・岩崎昭子さんは、「ここを演奏会場に選んでよかった、眠っているみなさんにも聴いてもらうことができますね」と喜んでいらっしゃいました。
台風が近づくなか、強い雨にも関わらず会場には100名を超える方が詰めかけました。クラシックの名曲や映画音楽「サウンド・オブ・ミュージック」メドレーなどを楽しみました。東京シティ・フィル楽団長でもあるピアノの志田さんの曲目紹介もわかりやすく、「赤とんぼ」「もみじ」をみんなで歌いました。世界的指揮者 佐渡裕さんの声掛けで始まった、復興支援ヴァイオリン教室「くらぶ海音(うみのおと)」の子供たちとの共演は大喝采を受けていました。
荒天の中を子供からお年寄りまでたくさんの方にお出かけいただき、みなさんが今日の音楽会を楽しみにしてくださっていたことがわかりました。終演後、「くらぶ海音」の子供たちと出演者との交流会では、「緊張したけれど楽しかった」という感想が聞かれました。このお寺は年末に改修に入るとのことで、また新しくなった際には復興コンサートで再訪することをお約束してきました。
釜石公演は日本オーケストラ連盟、大成建設株式会社のほか、くらぶ海音(うみのおと)、旅館宝来館、NPO法人ガバチョ・プロジェクトのご協力をいただきました。皆さまありがとうございました。