お知らせ
田子西第二「クリスマスコンサート」
- 2019.12.22
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季節に一度「歌う♪こだまの会」を開催している田子西第二市営住宅に、今日はクリスマスコンサートをお届けにうかがいました。出演は、メゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんのお二人。コンサートにはお子さんたちも参加するということなので、みんなで楽しめる曲をたくさん用意してきてくれました。
会場は町内会のみなさんお手製のクリスマス飾りで彩られ、お客様も「いいわね~」と目を細めながら室内を見回しています。そこに真っ赤なドレス姿の演奏家が登場するとさらに華やぎ、客席からは歓声が上がりました。さぁ、楽しいクリスマスコンサートの始まりです!
「今日みなさんと出会えたことに感謝して」と1曲目に歌われたのは『AMAZING GRACE』でした。曲名を聞くなり「うわぁ、大好き!」と声を上げた女性は身を乗り出すようにして後藤さんの歌声に聴き入り、曲が終わるとひと際大きな拍手をしてくれました。
続いては『赤鼻のトナカイ』『あわてんぼうのサンタクロース』『ジングルベル』のクリスマスメドレーをお届け。メドレーには子どもたちに鈴やタンバリンで参加してもらうことにしました。「タンバリンがいいな~」「青い鈴がいい!」と積極的に楽器を手にした子どもたちの準備ができたら、演奏スタート。大人のみなさんにも手拍子で参加してもらいました。後藤さんが鳴らす鈴のリズムを真似して自分の鈴を鳴らす子もいれば、曲に合わせたリズムを考えながらタンバリンを叩く子もいて、その音色はまさに十人十色。楽しそうに演奏する姿に、大人たちもにっこり笑顔です。さてさてお次は、現在公開中の「アナと雪の女王2」より『イントゥ・ジ・アンノウン』、さらにその前作の主題歌として大ヒットした『レット・イット・ゴー』が登場しました。特に女の子たちは、曲名を聞くと目を輝かせていました。元々歌うのは『レット・イット・ゴー』だけの予定だったそうですが、今日になって後藤さんがアナ雪2の曲も歌おう!と思い立ち、急きょプログラムに組み込んだのだとか。急な新曲だったのでリハーサルでも一番時間を割き、開場する直前までお二人で細かい調整をしていました。本番ではそんな苦労があったことなど感じさせない演奏で、力強さあふれる名曲を会場に響かせました。『レット・イット・ゴー』人気もまだまだ健在のようで、一緒に歌ってくれた子もいました。
ディズニーソングに続いて登場したのはジブリソング。『さんぽ』『崖の上のポニョ』『君をのせて』の3曲をメドレーでお届けしました。歌い終わって「どの映画の曲か分かったかな?」と尋ねると、子どもたちは我先にとジブリ映画の名前を答えていました。
そのあとで披露されたのは『365日の紙飛行機』。この曲ではピアノの田村さんも弾き語りで参加し、二重唱で歌われました。田村さんが歌い出すと、ピアノの一番近くに座っていた女の子が突然聞こえてきた2人目の歌声に驚き、ピアノを弾きながら歌う田村さんをじっと見ていました。また、朝ドラを見ていたであろう大人たちが嬉しそうな表情で耳を傾けていたのが印象的でした。さてお次は、子どもたちの間で大流行している『パプリカ』です。田子西第二の子どもたちも大好きなようで、リハーサルでこの曲を歌い始めると、それまで外を駆け回っていた子どもたちが会場の窓の外に集まってきたほどです。コンサートでは後藤さんの歌声に合わせて一緒に歌う子や、席に座ったまま踊る子もいました。大好きな曲を聴けて大満足な様子が、その表情から伝わってくるようでした。
本格的なクラシックも、ということで、オペラ「トゥーランドット」より『誰も寝てはならぬ』も歌われました。イタリア語の曲ですが、歌う前にどういったストーリーのオペラで、誰がどんな場面で歌った曲なのか、ということを丁寧に説明してくれたので、子どもたちも雰囲気はつかめたのではないでしょうか。大人たちも会場中を満たす音楽にうっとりと聴き入っていたようです。アンコールでは、『歓喜の歌』を日本語とドイツ語で披露。この曲を聴くと、年末がいよいよ近付いてきたなぁと感じますね。ラストはみんなで一緒に『きよしこの夜』を歌いました。大人も子どもも大きな声で歌い、穏やかで優しい響きの歌声が会場に広がります。最後の3番では後藤さんが下のパートを歌ってくれて、素敵なハーモニーも生まれました。歌声とピアノの音の余韻がゆっくりと消えると、演奏家とお客様の両方からそれぞれ温かい拍手が送られました。
今日は昼の時間が1年で最も短い冬至。コンサートを終えて外に出ると、辺りはすっかり暗くなっていました。間もなく年が暮れ、新たな1年が始まります。今日のような楽しい時間を、また来年も過ごすことができればと思います。
田子西第二市営住宅のみなさん、ありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えくださいね。