お知らせ

<文化庁芸術家派遣事業>こどもの国幼稚園へ

2020.1.29

音楽の力による復興センター・東北は、
文化庁令和元年度文化芸術による子供育成総合事業〈東日本大震災復興支援対応〉を
受託する実行委員会の一員として、音楽プログラムをコーディネートしています。

季節外れの大雨で、荒れた天気が予想されたこの日。雨降りではありましたが、そこまでの嵐にはならずにコンサートを迎えることができました。今回ご出演いただいたのはジャスミン・トリオのみなさん。クラリネット菊池澄枝さん、フルート櫻井希さん、ピアノ鷲尾恵利子さんです。

前の日から子どもたちも先生も、コンサートをとても楽しみにしてくれていたそうです。カラフルなドレス姿の音楽家が登場に、子どもたちの目がキラキラ。ブラームス「ハンガリー舞曲第5番」では、フルートの希さんが「この曲は、速くなったり、ゆっくりになったり、小さくなったり、大きくなったり、いろいろ変化するところが聴きどころですょ」とお話ししてくれました。演奏が始まると、子どもたちはその音楽の変化に、敏感に反応してくれてびっくり!とっても小さなPPPほどの音量からffへクレッシェンドを繰り返すのが、面白かったようで、特に年少さんの辺りからは、音量に合わせて“くすくす”から“あははは!”と笑い声のクレッシェンドが聴こえました。

せっかくグランドピアノがあるので、今回はピアノの独奏も。恵利子さんは、幼稚園でお片付けのときに流れる、というモーツァルトの「トルコ行進曲」を。また、トルコマーチのリズムに合わせて、手拍子もみんなで楽しみました。伊藤康英作曲の「クラリネット作っちゃった。」は、小さなマウスピースが、演奏しながらどんどん組み立てられて、楽器が出来てしまう様子に、みんな興味深々です。

後半は、リクエストにお応えして「カレンダーマーチ」「ありがとうの花」それに「北風小僧の寒太郎」も。「かんたろーっ!!」と呼ぶ声も、予想以上に大きな声でタイミングもぴったりです!最後の「さんぽ」では、澄枝さんと希さんが、子どもたちの近くまで歩きながら吹いてくれました。近くで聴く音は、どんな風に聴こえたかな?アンコールには、どこでも大人気の「パプリカ」を。歌って踊って、大盛り上がりでした。

代表のお友達に、立派にご挨拶をいただいてコンサートは終了です。演奏家のみなさんも、廊下で子どもたちをハイタッチで見送ってくださいました。子どもたちひとり一人の笑顔が、コンサートを楽しんでくれていたことを物語っていました。