お知らせ

気仙沼③おひさま保育園「おひさまわくわくコンサート」

2019.10.10

ジャスミン・トリオとの気仙沼ツアー3公演目は、東日本大震災こどもみらい基金からの助成を受け、おひさま保育園に伺いました。出演は、フルート櫻井希さん、クラリネット菊池澄枝さん、ピアノ鷲尾恵利子さんです。

ジャスミン・トリオがこの保育園に伺うのは二度目。一度目の訪問の際、里見理事長に「録音させて!」と頼まれて、終演後に録音した園歌「おひさま」の録音は、その後、運動会やおゆうぎ会などの行事の度に、こどもたちの歌の伴奏に流して下さっているそうです。気仙沼の中でも数少ない無認可保育園として、いわばお父さんお母さんの駆け込み寺のような役割を担ってきた園ですが、保育料無償化の波を受けて、再来年度からは認可園となるよう現在様々な面で移行中です。震災で、当時の理事長と園舎という大きな財産を失ったおひさま保育園、あれから10年を前に大きな転換期にあるようでした。

そのような理由もあり、今年3月に伺った際には100名近くいた園児が、現在は60名ほど。とはいえ、元気いっぱいなことには変わりません。ディズニー映画のプリンセスが着ているような、華やかなドレスで登場したジャスミントリオのみなさんに、女の子たちからも男の子たちからも、わぁー!と歓声が上がりました。

 

シューベルト「軍隊行進曲」やショパン「小犬のワルツ」などのクラシックでは、年長クラスの子どもたちは興味津々に美しい音色と演奏の様子を見上げます。2,3才の子どもたちは、なかなか落ち着かない子もいましたが、先生方の膝に収まりながらも、なんとなく耳を傾けている様子。1才クラスの男の子は、始まってほどなく心地よさそうに眠り始めてしまいました。

クラリネットの楽器紹介では、バラバラにした楽器を、組み立てながら曲が進んで行く伊藤康英「クラリネット作っちゃった。」という曲を。始めに楽器がどんどん、小さく、バラバラになっていく様子に、子どもたちは目を丸くして覗きこみます。フルートの櫻井さんが、ここではナレーションを。途中でピアノの鷲尾さんが、なぜかスライドホイッスルで乱入?!する事件も発生しながら、クラリネットは無事にいつもと同じ姿に組み立てられて、大きな拍手が送られました。

「日本の秋メドレー」では、「もみじ~村祭り~虫の声~小さい秋見つけた~赤とんぼ」など懐かしい日本の童謡を。知っている歌は先生方も一緒に口ずさんでくれました。「どんぐりころころ」や「山の音楽家」は小さい子も大きい子も一緒になって大合唱です。「さんぽ」「パプリカ」と子どもたちが大好きな歌になると、子どもたちはもう嬉しくて嬉しくて、「踊れる人がいたら、一緒に音楽に合わせて踊ってください!」という菊池さんの声に、一斉に立ちあがりました。広いホール全体が舞台となって、体をいっぱい使って歌い踊りだします。その賑やかなこと、また踊りの上手なことに、演奏者のみなさんはびっくり!1,2才の小さな子たちも、この曲が始まると一生懸命お兄さん、お姉さんの真似をして踊る姿もまたかわいらしく、大人たちを和ませてくれるのでした。

終わった後は、演奏者のみなさんに素敵な贈り物をいただきました。恒例のクラスごとの記念写真、そしてひとりずつのハイタッチに、子どもたちは元気に「ありがとうございました!」とにこにこ顔です。ジャスミン・トリオのみなさん、素敵な時間をありがとうございました!今年度は、東日本大震災こどもみらい基金の助成より、無認可保育園であるこのおひさま保育園に、さまざまなアンサンブルによる訪問を3回予定しています。