お知らせ

〈文化庁芸術家派遣事業〉宮城県立気仙沼支援学校へ

2019.12.12

音楽の力による復興センター・東北は、
文化庁令和元年度文化芸術による子供育成総合事業〈東日本大震災復興支援対応〉を
受託する実行委員会の一員として、音楽プログラムをコーディネートしています。

昨年につづき、気仙沼支援学校小・中・高等部合同での「なかよし音楽会」としてお伺いしました。出演は、仙台チェンバーアンサンブルから、クラリネット叶光徳さん、パーカッション小林直央さん、ピアノ門脇麻美さんの3人です。パーカッションは今回ドラムセットやマリンバではなく、写真のようなセッティング。グロッケンやウィンドチャイム、タンバリンもあります。どんな風にこの楽器たちが使われるのでしょうか?

コンサートは、クリスマスが近いことから、演奏家はサンタクロースの帽子を被って登場しました。1曲目は「サンタが町にやってくる」。ノリの良い曲で楽しく始まり、うきうきと身体が動き出す生徒さんもいました。つづくヴィヴァルディ「冬」第2楽章は、NHK「みんなのうた」でも流れたことのある、ゆったりとした美しいメロディー。静かな音楽に、じっくりと耳を傾ける様子があります。ハチャトゥリアン「剣の舞」では、パーカッションの小林さんが、一人五役の大活躍!手も足も使って、どこからどの音が鳴っているのか?先生方も身を乗り出してみていました。ラテン音楽の名曲「ブラジル」では、みんなでボディパーカッションに挑戦!小林さんがとてもわかりやすく、お手本のリズムを打ってくれました。手拍子で参加するだけでも、なんだか楽し気な気分になってきました。楽器がなくても、音楽って一緒に参加できるんですね。

リクエストをいただいたスピッツの「優しいあの子」は、素敵な前奏に誘われて一緒に口ずさむ声があちこちから聞こえました。アンコールの「パプリカ」は「踊れる方は、いっしょにどうぞ!」の叶さんの一言に、その場で立ちあがるだけでなく、次々と演奏者のいる前の方に出てきてしまう生徒さんたち!先生方も演奏者も予想外の事態に驚きましたが、演奏が終わるまで、みなさんとっても楽しそうに思い思いに身体を動かしていました。

終演後には、代表の高等部の生徒さんからご挨拶をいただいたほか、小・中・高等部それぞれが実習で制作した、すてきな陶器のお皿やマグネット、カレンダーやほやボーヤグッズなどを頂戴しました。どれも色合いや形がとても素敵!大事に使わせていただきますね。クラシックからクリスマスソング、ラテン音楽にポピュラーソングと、幅広い選曲に、生徒さんたちも先生方も、飽きずに楽しめました、と後日先生からお知らせいただきました。ご準備くださった仙台チェンバ―アンサンブルのみなさん、ありがとうございました!