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てとて「癒しの響き~ギターデュオで奏でるコンサート」

2019.9.25

 福島市はこの日、朝から気持ちの良い青空となりました。福島市社会福祉協議会が主催する「ホットサロンてとて」は、福島県相双地区から福島市に避難されているみなさんが、月に一度集うサロンです。音楽がお好きな方が多いので、と半年に一度「復興コンサート」のご依頼をいただいています。

 今回は、福島駅から程近い、結婚式場ウェディング・エルティが会場です。みなさん、福島市内の復興公営住宅や自宅から、電車とバスを乗り継いだり、車で乗り合わせていらっしゃるそうです。2月、チャペルを会場に、パイプオルガンとソプラノでのコンサートをお届けしたのに続き、今回は披露宴会場“スクエア”でクラシックギターの二重奏、佐藤正隆さん、小関佳宏さんのおふたりと伺いました。以前、いわき市の宮沢団地(復興公営住宅)にご一緒したことがあり、元々は浪江町にお住まいだったみなさんと、盛り上がったコンサートを思い出しながらの訪問となりました。

 「川の流れのように」で始まったコンサート。マイクを通さない、やさしく温かい音色のギター二重奏で聴くこの曲もまた、心を穏やかに、また笑顔にしてくれるものでした。中島みゆきさんの「糸」、石川さゆりさんの「天城越え」と意外な選曲が続き、お客様のなかにはじっと聴き入る姿も見られました。

 後半は、ギターの名曲「禁じられた遊び」や「カヴァティーナ」をそれぞれ独奏で聴かせてくれました。また二重奏の醍醐味の詰まった、佐藤弘和編曲「赤とんぼ幻想曲」や藤井眞吾編曲「海」では、プロのテクニック、そして歌心に惹きこまれました。みなさんにも歌で参加していただいた「赤とんぼ」や、間に挟んだ楽器の紹介、プログラムへの思い入れなど、笑いの絶えないトークも、距離が近い会場ならでは。

アンコールには「アメイジング・グレイス」が演奏されました。時には祈りの傍らに、時には子守歌のように、ギターのやさしい音は寄り添ってくれることを感じたコンサートでした。最後に記念写真をご一緒に、パチリ。