お知らせ

南相馬①原町区・牛越団地へ

2019.3.5

特定非営利活動法人みんぷくの、南相馬事務所さんから依頼をいただき、南相馬市原町区と鹿島区の4つの団地(復興公営住宅)を訪問することになりました。出演は、ソプラノの千石史子さん、クラシックギターの小関佳宏さんです。団地によって、会議室3つ分の広さのある集会所や、一軒家のリビング程度の広さのところもあり、また全て、木造の響きのよい建物だったことから、歌とギターのお二人にお願いしました。宮城県南にご実家がある千石さん、「野馬追い」で有名な相馬地方にもやはりご縁がおありのようです。

最初の訪問は、牛越団地。入居開始は平成29年ですが、今でも出入りの多い団地だそうです。「年越しは我が家で」と改修や新築した自宅に戻るかたもいれば、逆に「年越しは団地で」とみなし仮設住宅や県外から戻られる方もいるそう。また首都圏に避難されている方が、今後の入居を視野に、団地を下見・見学にいらっしゃるバスツアーもあるそうです。宮城・岩手とは大きく事情の異なる福島の現実を、伺って初めて知りました。

さて、コンサート当日です。まだ風の冷たい、青空の広がる空の下、東屋へお散歩に出てきていた方をお誘いしつつ「〜ギターとソプラノの音色で聴く〜春待ちコンサート」が和やかに始まりました。小さな空間だからこそのアットホームな会。高い天井に、仙石さんの素敵な声が響きます。また、こんなに近くでギターの音を聴くのは初めて、というみなさん。小関さんの繊細な手元に、ついつい目が行く方もいらっしゃいました。

福島の沿岸部に所縁のある曲を…ということで、美空ひばりさんの「みだれ髪」も。普段クラシックを歌っていらっしゃる千石さんには、思い切った挑戦だったようです。そして、この曲にギターの音色の似合うことと言ったら…!みなさんに喜んでいただけた、意外な一曲となりました。また、お会い出来ますように…ありがとうございました!