お知らせ
田子西「うたカフェ♪」_10月
- 2020.10.16
-
仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌い、
おいしいコーヒーとおしゃべりを楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)昨日の仙台は日向を歩いていると暑さを感じるような陽気でしたが、今朝はぐっと冷え込んで季節が一気に秋へと切り替わったようです。
今日の参加者の中には、感染症拡大の影響で休止になった2月以来のご参加の方など、お久しぶりのお顔がちらほら。参加者同士でも「しばらくだね!」と挨拶を交わしていました。感染症対策の一環で窓を開けているので少し肌寒いかもしれませんが、音楽リーダーを務める仙台オペラ協会のソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノの富樫範子さんと一緒に元気に歌って、寒さを吹き飛ばしましょう!オープニングでは松本さんが、仙台市出身のシンガーソングライター・遊佐未森さんの『暮れてゆく空は』を歌ってくれました。遊佐さんの曲を歌うとき、松本さんの脳裏には仙台の街の情景が浮かぶといいます。『暮れゆく空は』を歌うときに思い浮かぶのは、広瀬川の夕暮れ時の光景なのだとか。聴いていたみなさんにはどんな景色が見えていたでしょうか。
さて、今日の歌のコーナーのテーマは「色」。赤と青の2色にちなんだ曲がずらりと並びます。
まず【赤】に関する曲は『リンゴの唄』『真っ赤な太陽』『赤い風船』の3曲。一方の【青】に関する曲は『ブルー・シャトー』『ブルーライト・ヨコハマ』『わたしの青い鳥』が登場しました。
『リンゴの唄』といえば、並木路子さんのあの明るい歌声が印象深いですね。岩瀬さんも「あの歌声を思い浮かべながら歌ってみましょう」と話していました。さらに「細かいリズムを小気味よく歌えるとかっこいいですよ」というアドバイスもあり、みなさん並木さんをイメージしながら戦後の日本を元気づけた曲をさわやかに歌い上げました。
『ブルー・シャトー』は原曲もすばらしいですが、♪森とんかつ 泉にんにく の替え歌で遊んだ方も多いのではないでしょうか。今日は松本さんの提案で、途中までしかない替え歌に歌詞を追加して、うたカフェオリジナルの替え歌を作ることに。食べ物の名前に限定してみんなで歌詞を出し合ったのですが、特に「る」のつく食べ物が難問でした。1つ目は町内会長さんが野菜のルッコラを思いついたものの、あと1つがどうしても思いつかず・・・最終的に松本さんが絞り出したルビーグレープフルーツが採用されました。リズムを無視した早口言葉のようになりましたが、それも面白いとみなさん楽しそうに歌っていました。後半にはがんもどき、おでん、あつあげが登場し、松本さんも思わず「薔薇の香りがおでんの匂いになりそう」とコメント。大きな笑い声が弾けました。
『わたしの青い鳥』では桜田淳子さんをまねて、人さし指を振りながら ♪クック クック。可愛らしく歌ってくれました。
ミニコンサートでは岩瀬さんが童謡の『赤い靴』を歌ってくれました。歌う前に「これはピアノも聴いてもらいたい曲です」と説明した通り、冒頭からとてもドラマティックな伴奏が始まり、みなさん一気に曲の世界観に引き込まれていました。この曲を聴いて物悲しさを感じる人もいるかと思いますが、岩瀬さんと富樫さんによる『赤い靴』はより不穏な雰囲気で、女の子が外国へ行くことになった経緯やそれを見送っていた人の心情など、曲の背景を色々と考えてしまいました。重々しい後奏が終わると、感嘆の声とともに大きな拍手が起こりました。
「この曲で帰られたらどよ~んとなる!」という富樫さんの意見もあり、最後に松本さんと岩瀬さんが『かぜとかざぐるま』を二重唱で歌ってくれました。秋の空に二人の澄んだ歌声が響き渡り、なんともさわやかな気分にさせてくれました。今日も「喫茶ひこ」のマスター西垣信彦さんから、コーヒーのドリップパックのお土産がありました。いつも西垣さんのコーヒーを楽しみに集まっていた参加者のみなさんには大好評で、「帰ったらさっそく飲みます」と声を弾ませて会場を後にする方もいました。
月に一度のうたカフェ、次は11月20日に開催予定です。これからは日に日に寒さが強まり、冬に近づいていきます。どうぞ体調には十分ご注意くださいね。