お知らせ
亘理「うたのひろば にゃん♪」_12月
- 2020.12.17
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復興センターではMorino花ccoのみなさんと協力して
亘理町で月に1回「うたのひろば にゃん♪」を開催しています一ヶ月前のうたの広場は季節外れの陽気の中で開催しましたが、今日は一転して一面の雪景色の中での開催となりました。雪と寒さでおうちを出るのを躊躇してしまうかしら、と心配していましたが、みなさん悪天候にも負けずにお集まりいただきました。
音楽リーダーを務める仙台オペラ協会のソプラノ岩瀬りゅう子さんと松本康子さん、ピアノの阿部恵美子さんと一緒に、元気に歌って寒さを吹き飛ばしましょう!まずは軽い体操で体を温めました。会のオープニングに松本さんから歌のプレゼントがありました。曲はオペラ「フィガロの結婚」より、夫の浮気に頭を悩ませる伯爵夫人が歌う『愛の神よ、安らぎを与えたまえ』。夫のことで苦悩している自分を救ってほしい、と神に訴えかける切実な想いがこめられた松本さんの歌声が、会場いっぱいに響き渡りました。その豊かな声量と美しい響きに、曲が終わると「おぉ~」と感嘆する声が上がりました。
みんなで歌うコーナーでは、様々なジャンルの曲を歌いました。その中の一曲『灯台守』は、誰かのために仕事をしてくれる人の尊さを歌った曲です。「今日みたいな雪の日は、除雪や融雪剤を撒いてくれる人もありがたいですよね」という岩瀬さんの言葉に、みなさん深々と頷いていました。この曲を歌うコツとして、歌詞に感情を表す言葉が出てきたらその言葉を意識して歌うようにというアドバイスがありました。言葉にあった歌い方を意識することで曲にメリハリが出て、岩瀬さんからも「さっきと歌が違ってきましたね!」とほめていただきました。
また、子守唄のジャンルからも2曲歌いました。『竹田の子守唄』は子どもを寝かしつける歌というより、子守をしている側の苦労を歌った曲で、歌詞もさびしげなものになっています。背負った子どもをあやすようにゆったりとしたテンポで歌うと、よりいっそうの切なさを誘いますね。参加者にご兄弟の有無を確認してみると、一番多くて7人兄弟だった方がいらっしゃいました。兄弟でも年上のほうだったというその方も、弟妹を背負って子守をしていた思い出があるそうです。一方の『ねむの木の子守唄』は、お母さんが腕に抱く我が子に歌って聴かせてくれているような、とても優しい曲で、歌っていると心がほっとするようなすてきな子守唄でした。
歌以外にも、ハンドベルで鈴が『ジングルベル』の演奏にも挑戦。初めてのハンドベルに最初は四苦八苦していましたが、岩瀬さんに指示してもらいながら何度か繰り返しているとずいぶんスムーズに演奏できるようになっていました。
今年最後のうたのひろばは、岩瀬さんの『花占い』で幕を閉じました。”M’ama(愛している),non m’ama(愛していない)”と1枚1枚花びらを落としながら占い、”愛していない”という結果が出ると「花びらが1枚足りなかったんだ!」と言ってもう一度やり直す、という曲です。岩瀬さんは原語のイタリア語で歌ってくれたので歌詞は分からなかったかもしれませんが、”愛していない”と出たときのショックや「もう1回!」と気持ちを切り替える様子が聞き取れて、みなさんとてもほほえましく聴いていました。
会が終わって帰る頃には空はすっかり晴れ、雪もほとんど溶けていました。
今年も残すところあと2週間。体に気を付けてお過ごしいただき、また来年元気にお会いしましょうね。