お知らせ
岩沼「うたのひろば にゃん♪」_1月
- 2021.1.21
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復興センターでは【Morino花cco】【すずの会】と協力して
岩沼市で月に1回「うたのひろば にゃん♪」を開催することになりました今日の岩沼はすっきりとした青空が広がっていました。気持ちよく晴れた日に今年最初の「うたのひろば にゃん♪」を開催できて、何だか幸先がいいですね。今年も音楽リーダーを務めるのは、仙台オペラ協会のソプラノ岩瀬りゅう子さんと松本康子さん。ピアノは阿部恵美子さんが担当してくれました。
今年の年末年始はおうちで静かに過ごされた方が多かったと思います。歌う前に軽い体操をして、体をほぐすことから始めました。座ったままでもできる簡単な動きばかりですが、それでも体が温まってぽかぽかしてきます。最後に大きく∞を描きながら発声練習をして準備は完了。今日も楽しく歌っていきましょう!
1曲目に歌ったのは『庭の千草』でした。ほとんどの方が知っているだろうとさっそく歌ってみたのですが、参加者が記憶している『庭の千草』と岩瀬さんたちの手元にある楽譜では、言葉の入れ込み方などが少し違っていたようで・・・。音楽リーダーの歌声と微妙にずれていたせいか、みなさんの歌声がだんだんと自信なさげになってしまいました。いったん歌を止めた岩瀬さんは「楽譜と違っても、みなさんが覚えているとおりに歌っていいですよ!」と言いつつ、参加者が歌いやすいメロディを細かく確認してくれました。そのうえで改めて歌ってみると、先程よりずっと大きな声が出ていました。
続いて歌ったのは『鈴懸の径』。ジャズアレンジを加えたものがよく知られていますが、元々は昭和17年に灰田勝彦の歌唱により発表された曲です。鈴懸の木とは”プラタナス”という樹木のこと。このプラタナスの大きな木がお隣の岩沼小学校の校庭にあることを、参加者の方に教えていただきました。なんと明治39年に植樹されたものだそうで、校木として大切にされているとのこと。思いがけない縁のある一曲でした。他にもリクエストがあった『イムジス河』や『牧場の朝』など、色んな曲を歌って楽しみました。最後にみんなで歌ったのは『東京の花売り娘』。こちらは本日の参加者全員が知っていた曲でした。歌う前に岩瀬さんから「みなさんの『東京の花売り娘』は岡晴夫さんの歌でいいですか?」との質問が。どういうことかというと、松本さんはこの曲をちあきなおみさんの歌唱で聴いていたのだそうです。小気味よい岡晴夫バージョンに対して、ちあきなおみバージョンはスローなジャズ調にアレンジされていて、歌詞は一緒なのに印象はまったく違っています。今日は戦後の日本に元気を与えてくれた岡晴夫バージョンで歌いました。明るく朗らかなメロディを、みなさん声高らかに歌ってくれました。
ミニコンサートでは、岩瀬さんと松本さんが『サウンド・オブ・ミュージック』を二重唱で歌ってくれました。お二人のハーモニーに耳を傾けていると、オーストリアの美しい自然が目に浮かぶようです。すばらしい歌声に、参加者のお一人からは「ビューティフル!!」の声が上がり、大きな拍手がわき起こりました。
本日のプログラムにあった「東京の花売り娘』が発表されたのは昭和21年。終戦の翌年、人々がまだまだ大変な日々を送っていた時代です。「そんな大変な時代だからこそ、こうした人々の心がウキウキするような曲が必要だったんでしょうね」という岩瀬さんの言葉に、みなさん深く頷いていました。
今もまた、私たちは大きな困難に直面しています。そんなときだからこそ、音楽が与えてくれる力で前向きに生活をしていきたいと改めて感じました。