お知らせ
「やまもと★こぐまサロン」へ
- 2021.2.11
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NPO法人ポラリスは、東日本大震災の津波で大きな被害があった山元町でおもに精神障害者支援を専門的に担っていくため2015年に設立された福祉団体です。地域に根差したさまざまな活動を展開する中で、障害のある方とその家族が気軽に相談したり、地域の人たちと交流したりする場として「やまもと★こぐまサロン」を毎月1回開催しています。
音楽を聴いたり歌ったりすることが好きな方が多いとのことで、今回はそのサロンに「うたのひろば」をお届けに行きました。出演はソプラノ岩瀬りゅう子さんと都築紘子さん、ピアノ千葉理香さんのトリオです。会場の周辺はいちご栽培の温室が建ち並び、団地の様相を呈しています。震災からまもなく10年、津波被害のあったこの地域は一大いちご産地として名を馳せるようになりました。つばめの杜ひだまりホールは正式名称が「山元町防災拠点・山下地域交流センター」と言い、災害時は避難所として機能するよう各種設備が整えられた施設です。広々としたホールで座席の間隔を充分に開けて、換気をしながらのびのびと音楽をたのしみました。会場にはポラリス利用者さんとそのご家族、地域の方々などおよそ40名が集まりました。
寒い毎日ですがプログラムはすっかり春めいて、まず最初に春にちなんだ唱歌や歌曲のメドレーを見振り手振りをまじえてみんなで歌いました。掲示用の歌詞はポラリスの利用者さんが書いてくださいました。ありがとうございます。
みなさんとたっぷり歌ったあとに、岩瀬さんは『アイノカタチ』を、都築さんは松任谷由実の『春よ、来い』をそれぞれ独唱し、ピアノの千葉さんは『朧月夜』『ちょうちょ』を独奏しました。終始ほのぼのとした温かな雰囲気に包まれた時間でした。
スタッフさんによれば、今年度は感染症の影響で演奏を聴く機会がまったくなく、とてもさみしい思いをしていたそうです。「今日は生の音楽を久しぶりに聴けてとてもありがたかったです」とおっしゃっていました。参加者からは「好きな歌が聴けてうれしい」「日本語で歌ってくれてよかったです」などの声があり、生き生きとした表情を見せていました。
コンサートが終わって外に出ると、青い空に白い雲が浮かんでいました。穏やかでほがらかな休日をありがとうございました。