お知らせ

小松島児童館「おやこでスプリングコンサート」

2021.3.10

仙台市小松島児童館が、地域の民生委員・児童委員と一緒になって、月に一度開催している「ホッとひといきママのおしゃべりティータイム」。その3月の回として「おやこでスプリングコンサート」が開かれました。対象は、乳幼児親子12組としていましたが、お知らせ早々定員となり、参加をお断りした方もいたようです。ちいさなお子さんと一緒に、生の演奏を楽しみたい!というママが、たくさんいらっしゃるのだな、と気付かされた出来事でした。また、小松島児童館のスタッフによるチラシには『「うちの子、静かにしていられるかなぁ」なんて心配しなくても大丈夫。』と書かれています。この一言があることで、参加してみようと思われたママも、きっといたのではないでしょうか。スタッフのあたたかな心遣いが伝わってきました。

当日は、校庭の砂が巻き上げられるほど、風の強い朝となりました。続々と子どもたちが集まってきて、廊下やえほんの部屋も段々賑やかに。演奏はヴァイオリンの叶千春さんと門脇和泉さん、ピアノの菅野明子さんです。千春さん、門脇さんも、正に今、育児の真っ最中です。子どもたちが飽きないように、内容にも工夫を凝らしてくださいました。

短い手あそび歌の後、ピンクのドレス姿の演奏家が入場すると「わぁ~!」と歓声が上がりました。ヴィヴァルディの「春」が始まると、一斉に演奏家に視線を集中させる子どもたち。さっきまでのざわざわしていた空気が、一瞬にしてがらりと変わり、大人たちはびっくりでした。続いて、映画『美女と野獣』から「ひとりぼっちの晩餐会」、そして「チャルダッシュ」と進むと、ある女の子はステージ代わりのブロックの上で、音楽に合わせてぴょんぴょん躍り出しました。そのなんと楽しそうなこと!ママたちや、普段から知っている職員さんたちが見守っているから、子どもたちも本当にのびのびとしています。その様子を見ていた赤ちゃんも、気付けば立ち上がって体をゆ~らゆ~ら。なんだかとっても楽しそうです。

楽器紹介では、弓の白い部分=馬のしっぽを見せてもらってみんなびっくり!「ミッキーマウスマーチ」に合わせてのリズム遊びや、絵本「はらぺこあおむし」の朗読とヴァイオリン二重奏の共演も、じっと見ている子どもたちの眼差しの、なんと真剣なことでしょうか。最後の「花のワルツ」では、三拍子のリズムに乗って、こちらもふわりふわりと躍り出す子どもたちの姿がありました。

 

子どもたちにも、ママたちも、帰りはみんなニコニコでした。そして民生委員さんとの振返りの時間にお聞きしたことが…「コンサートの途中で、部屋の外に走って行ってしまった子がいましたけれども…あの子たち、電子ピアノのところに行って、ピアノを弾く真似をしにいっていたんです。自分も、一緒に弾いてみたかったんでしょうね」と!てっきり、飽きてしまって外に出たのかと思っていましたが、そうではなかったんですね。活発な子も、ずっとママに抱っこされていたあかちゃんにも、やはり生の楽器の音色はそれぞれの心に、ちゃんと届いていたのだな、と感じました。

すてきなチラシや、朝早くからご準備いただいた児童館スタッフのみなさん、お手伝いいただいた民生委員・児童委員のみなさん、ありがとうございました!また本公演は、東日本大震災こども未来基金の助成を受けて実施いたしました。ご支援に心より感謝申し上げます。