お知らせ

田子西「うたカフェ♪」_6月

2021.6.18

仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌を楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)

 

初夏の日差しがまぶしい今日は、ようやく今年度最初の「うたカフェ」を開催できる運びとなりました。数か月ぶりに訪れた田子西市営住宅の敷地には藤棚が涼しげな木陰をつくっていました。
音楽リーダーのソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノ富樫典子さんも満を持しての登場です。「やっと再開できる!」と嬉しそうな様子でやってきました。それは参加者も同様で「おひさしぶりです」「やっと来れました」とわくわくしていました。

全員マスクを着用し、窓を開けて換気しながらの進行です。今日のテーマは「花」ということで、ウォーミングアップも『チューリップ』の歌に合わせて行いました。「巨大なチューリップを咲かせると思ってやってください」と、松本さん。みんなで大きく手をひろげたり伸ばしたりして体をほぐしました。

 

今日は『バラが咲いた』『エーデルワイス』『花の季節』『アマポーラ』と、色とりどりのプログラムです。そう言えば、音楽リーダーのお三方も花模様の服を着ていました。感染症の影響で歌えなかった時期を乗り越えて一気に花が咲いたような、エネルギッシュな会になりました。「もっと情熱をこめて!」「もっと見つめて!」と松本さんが注文を出すと、みなさんは照れ笑い。
また、「みなさんもきっと誰かにとっての〈真っ赤なバラ〉なんですよ」と岩瀬さんが語りかけると、はっとしたような様子でした。それぞれの思い出をこめて歌っていたことと思います。
『エーデルワイス』では映画「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐にちなみ、曲の前半は男性(町内会長さんとコーヒー提供の西垣さん)がソロパートを取って大きな拍手を浴びていました。

マスクの中ではありますが、歌うとやはり気分が明るくなりますね。どの方もとても生き生きしていました。
最後に講師演奏として『日記帳』『永遠の花』が披露され、みなさんうっとりと聴き入っていました。久しぶりの生の歌声に涙ぐんでいた人もいました。会場を出るみなさんは、爽やかな今日の日のように晴ればれとして見えました。
これからワクチン接種をする方もたくさんいるようです。油断することなく、また来月元気で会えますように!と願います。