お知らせ

田子西第二「歌う♪こだまの会」7月

2021.7.21

復興センターは仙台市宮城野区の田子西第二市営住宅の田子西こだま町内会と協働し、
2018年10月から「歌う♪こだまの会」を開催しています。

本日は今年度に入って初めての「歌う♪こだまの会」開催日でした。スタッフが集会所に到着前に、町内会の方が会場の準備をすっかり終えてくださっていました。前日にも町内会長さんの元に「和室の畳を拭いておきますね」という連絡がきて、お掃除してくれた方がいらしたとか。他にも夏らしいモチーフの切り絵や折り紙、ミニサイズの七夕飾りなど、匠の腕を持つ方々の作品が飾られていて、みんなの目を楽しませてくれました。
ご無沙汰していたこだまの会、音楽リーダーは仙台オペラ協会のソプラノ大河原真歩さんと、ピアニスト大岩千華さんが務めます。大岩さんとは復興コンサートでご一緒したことがありますが、こだまの会への参加は初めて。緊張されていたかもしれませんが、みなさんウェルカムな雰囲気でお迎えしてくれました。
ウォーミングアップでは、マスク生活であまり動かさなくなってしまった口元の体操をしました。「あ・お」の発音で唇を、「だ・ど」の発音で舌をよく動かし、口の動きでマスクがずれてしまうくらい、口元の外側と内側の両方をしっかりと動かしました。

まず最初に『バラが咲いた』をみんなで歌いました。日本のフォークソングブームのきっかけになったといわれる曲で、音取りをする必要もなくみなさんすんなりと歌うことができていました。
するとここで参加者に赤やピンクのスカーフが配られました。はてこれは?とスカーフをひらひらさせるみなさんに、大河原さんから「おにぎりを作るみたいに、手の中で丸めてくださ~い」と声がかかります。言われた通りぎゅぎゅっとスカーフを握り込むと、今度はその手を開くように言われます。すると丸めたスカーフがふわっと広がって、手の中でバラが咲いたようになりました。「このバラの香りを吸い込むイメージで呼吸すると深く息が吸えて、歌いやすくなりますよ」という大河原さん。そのまま歌ってみましょうか、といわれ、手に手に花を咲かせたまま歌う様子は何ともメルヘンでした。歌に合わせて鉄琴を叩くことにも挑戦するなど、この1曲で色んな楽しみ方ができました。
他にも『あざみの歌』や『サンタ・ルチア』を歌いました。歌の会の開催は数カ月ぶりで、しっかりと声を出して歌うのは久しぶりという方も多かったでしょう。気持ちもスッキリしたのではないでしょうか。

その後のミニコンサートでは、まず最初に大岩さんがショパンのノクターン第2番を演奏してくれました。たくさんの作品が残されているショパンのノクターンの中でも日本で特に人気がある曲で、様々な機会に耳にすることがありますね。優雅なメロディを聴いていると穏やかな心持ちになれて、気分が落ち着いてきます。

大河原さんはプッチーニ作曲のオペラから2曲を披露してくれました。最初の曲は「つばめ」という作品から『ドレッタの美しい夢』。オペラの中には作品自体の上映回数は少ないものの、その中に登場する曲には人気が出ることがあり、『ドレッタの美しい夢』もそうした曲のひとつだそうです。CMで使われることもあり、オペラの内容は知らなくても曲自体は聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
最後を締めくくったのは「トゥーランドット」の『誰も寝てはならぬ』でした。宮城県ゆかりのフィギュアスケーター荒川静香さんがトリノオリンピックで使用した楽曲として話題になった曲ですね。本来はテノールのためのアリアですが、今日はソプラノの大河原さんの歌声でお届け!今日はオペラの曲に親しんでほしいとお話していた大河原さんの歌声に、みなさん圧倒されたように聴き入っていました。

こうして本日の「歌う♪こだまの会」も無事に終了しました。これから暑さが厳しくなる季節ですから、みなさん体調には十分気を付けて、次回も元気にお会いしましょう!