お知らせ

田子西「うたカフェ♪」_8月

2021.8.20

仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌を楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)

厳しい残暑が続きますが、朝晩に吹く風には秋の気配が感じられるようになりました。すっかり定着したマスク生活にはつらいこの暑さも、あともう少しの辛抱でしょうか。
そろそろ夏の疲れも出る頃ですが、みんなで歌って体も心も元気になりましょう!音楽リーダーは仙台オペラ協会のソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、伴奏は富樫範子さんが務めます。「喫茶ひこ」のマスター西垣信彦さんもお土産のコーヒーを用意してくれました。

今日のテーマは「雨のち晴れ」。オープニングに雨の曲をと、松本さんが『雨音はショパンの調べ』を歌ってくれました。イタリアの男性歌手ガゼボによる楽曲が原曲で、日本では小林麻美さんのカバーでヒットしました。アンニュイさを帯びたメロディは、しとしとと雨が降る夜をイメージさせます。
何となくしんみりとしたところで、「雨が降って晴れると何が出ますか?」と松本さん。答えはもちろん虹、ということで『にじ』と『虹の向こうに』という2曲を歌いました。比較的新しい曲なので知らない人が多かったのですが、同じメロディの繰り返しがほとんどなので歌うのもあまり難しくなかったようです。
『虹の向こうに』では、曲中に「おーい!」と呼びかける部分があります。この「おーい!」が一番大事だという松本さん、「歌えなくても、せめてここだけは声を出してください!」とお願いしていました。その熱い気持ちにこたえるべく、参加者からは元気な「おーい!」が聞こえました。

富樫さんもピアノで虹の曲、『Over the Rainbow』を弾いてくれました。こちらはリクエストがあった曲とのこと。冒頭の印象的なメロディが始まると、一気に曲の世界観に引き込まれます。晴れ渡った空に大きくかかる虹を思い起こさせるようなこの曲に、みなさんリラックスした様子で耳を傾けていました。

お天気の変化には風も大きく関係するので、風邪に関する曲も歌いました。そのうち『風になりたい』では、間奏でちょっと難しいボディパーカッションに挑戦。歌詞カードを持ったままではやりにくいだろうと、松本さんはわざわざ掲示用の大きな歌詞カードを手作りしてきてくれました。
それを見ながら練習したのですが、これまでのうたカフェでチャレンジした中でもかなり難易度の高いボディパーカッションにみなさん苦戦していました。練習ではできたものの、曲に合わせてとなるとついていけなくなって「あれ~?」と大笑い。それでも果敢にチャレンジしてくれる姿勢、あっぱれです!

最後は岩瀬さんが”晴れるや”ならぬ『アレルヤ』を歌ってくれました。晴れて暑すぎるのも困りものですが、雨が続くのも気分が滅入ってしまうもの。岩瀬さんの歌声に、雨上がりの空のような清々しい気持ちになれました。

今日のうたカフェはたくさんの「新しい」に挑戦した時間となりました。いい笑顔で「脳トレになりました!」と声を掛けてくれた参加者の方もいて、嬉しい限りです。体にも心にも、さらには脳にもよいうたカフェを、今後ともよろしくお願いいたします!