お知らせ

岩沼「うたのひろば♪にゃん」_7月

2022.7.7

復興センターではオペラ愛好会【Morino花cco】【すずの会】と協力して
2020年秋から宮城県岩沼市で「うたのひろば にゃん♪」を毎月1回開催しています。

7月7日の今日は七夕ですが、朝から雨が降ったり止んだりとあいにくのお天気。気温は高くないものの、まとわりつくような湿気にげんなりします。こんなはっきりしない天気の日こそ、元気に歌って気持ちを明るくしましょう!本日は仙台オペラ協会のソプラノ岩瀬りゅう子さん、ビアノの富樫範子さんのお二人でお届けします。

本日最初の曲は『つぐない』です。歌い出しの音が低いので、しっかり準備をして声を出しましょう、とアドバイスがありました。途中で男女に分かれて歌ったのですが、男性陣の歌声はやや重く、哀愁を帯びているのに対し、女性陣のほうはスッキリしたというか、前に進もうとしている印象を受けました。終わった恋に対する、男女の恋愛観の違いのあらわれでしょうか・・・?
続いてはリクエストがあったという『オールド・ブラック・ジョー』。フォスターによる曲で、中学生のときに音楽の授業で習ったという方も多かったようです。歌詞カードには歌いやすいように日本語の歌詞を載せましたが、リクエストした男性はいつも英語で歌っているそう。岩瀬さんが持っている楽譜に歌詞が載っていたので、英語で歌ってもらいました!ご自身も中学生の頃に英語の歌を教わったことを振り返った岩瀬さん。「その頃に習ったことって、今でも忘れてないんですよね」という言葉に、みなさん頷いていました。

 

後半は『蒲田行進曲』と『下町の太陽』を歌いました。
『蒲田行進曲』は、実はもともと日本の曲ではありません。原曲はルドルフ・フリムルが1925年に作曲したオペレッタ「放浪の王者」に登場する曲です。そのメロディに堀内敬三が歌詞をつけたものが流行歌となり、松竹キネマ蒲田撮影所の所歌に採用されたり、同名の映画の主題歌になったそうです。なじみが深い曲にも、意外な出自があるものですね。1回目は練習としてゆったりとしたテンポで歌いましたが、2回目は曲名の<行進曲>を意識してリズミカルに歌いました。
『下町の太陽』は倍賞千恵子さんのデビュー曲で、この曲を映像化した同名の映画でも彼女が主演を務めました。「ここから、寅さんシリーズの” さくら ”のような下町のヒロインのイメージがついたんですね」と言われて、みなさん「あ~」と納得していました。こちらは日本の曲ですが、メロディがどこかロシア民謡的なものになっています。みなさん大きな声で歌っていました。

本日のうたのひろばの締めは、岩瀬さんが歌う『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』でした。タイトルだけ見ると別れの曲のようですが、邦題の『君と旅立とう』が表わす通り、愛し合う二人が新たな場所で共に暮らすため旅立っていく内容となっています。静かに曲調始まり、サビで大きな広がりを見せるこの歌は、聴いていると心が奮い立つように感じます。会場いっぱいに響く歌声に、みなさんじっと耳をすませていました。

今月の「うたのひろば にゃん♪」もお楽しみいただけたでしょうか。しばらくは梅雨に戻ったような空模様が続くようですが、それが過ぎるとまた暑くなるようです。月に一度の歌の会で体力づくりに取り組んで、夏を乗り切りましょうね!〈この公演は、令和4年度宮城県NPO等による心の復興支援事業補助金を受けて実施しました〉