お知らせ
亘理「うたのひろば にゃん♪」_7月
- 2022.7.21
-
復興センターでは歌のサークルMorino花ccoのみなさんと協力して
宮城県亘理町で月に1回「うたのひろば にゃん♪」を開催しています。今朝の宮城はいくらか暑さがやわらぎました。とはいえ湿度が高いので、過ごしやすい気候とは言えませんね。少し動くとじんわりと汗がにじむので、音楽リーダーを務めるソプラノ岩瀬りゅう子さん・松本康子さん、ピアノの阿部恵美子さんも汗を拭きつつリハーサルをしていました。エアコンが効いた部屋でじっとしていることも多い夏は、意外と肩回りが凝りがちです。歌う前のウォーミングアップでは大きく体を伸ばして体を温めました。
本日最初の曲は『オーラ・リー』。エルヴィス・プレスリーがカバーしたことで知られるこの曲はアメリカの南北戦争時代に生まれたもので、故郷に残してきた恋人を想う兵士たちに広く歌われました。そうした背景を知ってから聴くと、穏やかで優しい曲調の中にも郷愁が感じられます。松本さんは、歌詞に出てくる【春のそよ風】は故郷にいる可愛い恋人のことを指していると説明し、そのフレーズはより愛情を込めて歌ってください、とアドバイスしていました。今日は他にも『線路はつづくよどこまでも』『森のくまさん』といったアメリカ民謡が原曲になっている曲を歌いました。『森のくまさん』では2つのグループに分かれて歌の追いかけっこをするなど、子どもに戻ったような気持ちで楽しく合唱しました。
『コンドルは飛んで行く』は音程が高めで、歌うのが大変だった様子。岩瀬さんが「顔をきちんと上げて、凛として歌うと高い音も出ますよ!」とアドバイスしてくれたので、歌詞カードを持つ手をいつもより持ち上げてしゃんと背筋を伸ばして再チャレンジしてみると、確かに歌いやすくなりました。岩瀬さんも「声がよく出ていますよ」と褒めてくれました。
最後に歌ったのは合唱曲としておなじみの『ビリーブ』でした。歌詞やメロディも素敵なのはもちろんですが、今回はとにかくピアノが素敵なんです!と岩瀬さんが熱弁。確かによく聴く伴奏と少し違ったアレンジがされていて、歌っていてぐぐっと気持ちが盛り上がるような伴奏でした。「このピアノで歌えて幸せです」という岩瀬さんの言葉に、参加者も頷いていました。ミニコンサートでは、まず松本さんが「フィガロの結婚」に出てくるケルビーノのアリアを歌ってくれました。この曲、松本さんが音大を受験するときに歌った曲だそうで、「楽譜を見なくても歌える」というほどしっかりと記憶に刻み込まれているそうです。それからオペラ歌手として様々な歌を歌ってきた松本さん、受験当時とは歌い方も変わっているのではないでしょうか。
いつもうたのひろばのお世話役をしてくださる方と、いつも一緒に参加してくださる旦那さんに、と岩瀬さんが歌ってくれたのは『日々』という曲でした。長年連れ添った老夫婦の何気ない日常が淡々と歌われている曲で、良いことも悪いことも、様々な思い出を一緒に重ねてきた2人間に流れる温かい空気感が感じられる素敵な曲でした。
7月のうたのひろば にゃん♪もお楽しみいただけたでしょうか。梅雨だったときよりも梅雨らしいお天気が続く今日この頃ですが、体調には気を付けてお過ごしください。また来月、元気にお会いできますように!〈この公演は、令和4年度宮城県NPO等による心の復興支援事業補助金を受けて実施しました〉