お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_11月

2022.11.22

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

仙台の街中に植えられたイチョウも紅葉し、秋風に吹かれて舞い落ちた葉が辺り一面を覆っています。早いもので、今年もあと一ヶ月と少しとなりました。イチョウの葉がすっかり落ちてしまう頃にはいよいよ寒さも本格化していることでしょう。3月に本番を控える合唱団のメンバーは、そろそろ残りの練習会の回数を数えてちょっと焦り出す時期。年が明けるとあっという間にその日がくるので、1回1回の練習を大切にしていきましょう!本日も講師を務めるのは仙台オペラ協会ソプラノ齋藤翠さん、ピアノ伴奏は目々澤亜紀さんです。

練習を始めるにあたり、翠さんからは「音程は十分にとれているので、これからはどうお客さんに伝えていくかを考えていきましょう」との教えがありました。新しい課題曲の練習をスタートしたばかりの頃は全然音がとれず、毎回のように「むずかしいよ~!」と悲鳴があがっていましたが、コツコツと積み重ねた練習の甲斐あって、今ではだいぶ安定してきました。次のステップでは、どんな歌い方をすれば曲の世界観が聴いてくださる方に伝わるか、具体的にどんなことをすれば理想の歌声になるか、本当にちょっとした細かい部分まで意識しながら歌い、完成度を高めていく必要があります。
今日最初に指導されたのは、もっと密度のある歌声にすること。今の歌声は覚えた音に軽~く触る程度に歌っているイメージで、ちょっと密度が足りないとのこと。ちょっと抽象的だったかもしれませんが、「ひとつひとつの音を掴むように歌ってみましょう」という翠さんのアドバイスで具体的なイメージができたのか、その後の歌声は大きく変わっていました。
もう一つは口の開け方がまだまだ足りないということです。マスクがあるとどうしても唇の動きが小さくなりがちですが、そうすると声の響きが暗くなってしまいます。実際に翠さんが口の開け方の良い例と悪い例を歌って聴き比べをさせてくれましたが、その違いは明らかでした。音程は低くても声の響きは暗くしない、そのための具体的な方法は【口を大きく縦に開けて歌う】こと。いたってシンプルですが、これがなかなか難しいもの。特にイやエの母音はついつい横に口を開けてしまいがちですが、それでは声の響きが潰れてしまいます。歌いにくいところもありましたが、何度も繰り返し練習して体で覚えていきましょう!