お知らせ
荒井東「音楽サロン」_2月
- 2023.2.14
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仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東市営住宅町内会からの依頼で
2018年4月から音楽を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」)暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きますね。もうしばらくの寒さ、一緒に歌って乗り切りましょう!音楽リーダーはソプラノ鈴木真衣さん、ピアノ田村聡子さんです。
まずはいかにも温まりそうな『いい湯だな』を歌いました。曲中には登別(北海道)・草津(群馬)・白浜(和歌山)・別府(大分)と、有名な4つの温泉が登場します。これらの温泉に実際に行ったことがあるか尋ねてみたところ、みなさん口々に訪れたことがある場所を教えてくれました。せっかく温泉地が登場する歌を歌ったのでと、田村さんが温泉の素をプレゼントしてくれました。この2年ほどは気軽に湯治にも行けないような状況だったので、おうちのお風呂で温泉気分を味わえるのは嬉しいですね。鈴木さんからもバレンタインのプレゼントがあり、参加者は「あら嬉しい!」と笑顔で受け取っていました。お次は『いぬのおまわりさん』を歌います。「こちらは歌うことよりも、体を動かすことがメインです」と鈴木さん。その言葉のとおり、手をグーパーさせたり腕を伸ばしたりしながら歌いました。簡単な動きばかりでも、大きく動くと体がぽかぽかしてきます。冬はどうしても運動不足になりがちですから、こういった手軽な運動で少しでも体を動かすといいですね。
みんなで歌うコーナー、最後は『いつでも夢を』を歌いました。鈴木さんは「吉永小百合さんのように、笑顔で歌いましょう!」とアドバイス。口角を上げたほうが歌いやすく、声もよく飛ぶんだそうです。確かに笑顔を意識する前と後では、声の明るさが全然違っていました。「マスクしていても良いお顔だって分かりました。声もすごく素敵ですよ!」と鈴木さんに大絶賛され、参加者も嬉しそうな様子でした。
ミニコンサートのスタートは、田村さんの演奏による『渡る世間は鬼ばかり』のテーマソングでした。2月3日の節分→鬼という連想から選んだ曲ですが、実は昨年2月の音楽サロンで演奏するはずだったのがコロナで中止になってしまったので、1年間温めてのお披露目となったそうです。ドラマを観ていた方も多いようで、聞き慣れたイントロが始まると「あぁ、これこれ」という顔をして耳を傾けていました。さて、そんなインパクトの強い曲の後に何を歌おう?と考えた鈴木さん。これなら!と『津軽海峡冬景色』を選び、参加者からも「いいねー!」と声が上がりました。折りしも窓の外は急に吹雪いてきて、まるで歌が雪を呼んでしまったようです。また、来週の2月22日が<にゃん・にゃん・にゃん>でネコの日、ということで『黒ネコのタンゴ』も歌ってくれました。
アンコールで演奏してくれたのは『蘇州夜曲』。李香蘭(山口淑子)の歌唱映像を偶然観たのがこの曲との出会いだという鈴木さんは、その美しさに感激したそうです。田村さん曰く、原曲の伴奏にある独特のニュアンスは、鍵盤楽器ではとても弾きにくいんだそう(弦楽器のほうがらしくなるんだとか)。歌詞もメロディも艶やかで美しい一曲に、参加者はうっとりと聴き入っていました。午前中は晴れていたのに、会が終わる頃には視界が白くなるほどの吹雪になっていました。積もる前に部屋に戻らないと、と急ぐ参加者を見送りました。次回の音楽サロンは3月28日、さすがに暖かくなっている頃でしょうか。それまで体調に気をつけてくださいね!