お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_2月

2023.2.17

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。

絵に描いたような三寒四温のこの頃、今日はぽかぽか陽気の仙台です。泉中央南市営住宅の近くを流れる七北田川では、白鷺が悠々と散歩していました。遠くに見える泉ヶ岳も心なしか春めいているような。
さて、本日の歌声サロンは、ソプラノ佐藤瑛利子さんとピアノ原田満梨奈さんが担当しました。

まずは足ほぐしから始まってゆったりとストレッチ、脳トレを兼ねた手あそびで楽しくウォーミングアップしました。発声練習で瑛利子さんは「今日のポイントです!」と「んにゃあぁぁ~」と猫の鳴きまねをしました。自然と頬の筋肉が上がって、鼻の奥から始まったハミング音が明るい声になって出てくるらしいのです。みなさん笑いながら「んにゃぁあ」と発声していました。はたしてどんなポイントなのでしょうか??

今日の課題曲、1曲目は「山は白銀…」の『スキー』です。軽快なリズムに体が右に左に揺れて、滑降しているような気分になりますね。瑛利子さんが「気合いを入れて“おーおぅおぅ”を歌いましょう!」と拳を突き上げますと、皆さんの声が一段と大きくこだまして、原田さんも「すごく響きますね!」と驚くほどでした。

続く『北の宿から』のサビで、「おんなごころの未練でしょう」に含まれるNの発音すべてに、さきほど発声練習した猫の鳴き声が活かされました。瑛利子さんは「下半身の支えをしっかり保ち、圧をかけて“未練”を表現しましょう」とアドバイスしました。はるみちゃんのコブシのコツは猫の鳴き声にあったんですね。

換気のための休憩をはさんで、後半はミニコンサートです。まずは岩河智子さん編曲「おとなのための童謡曲集」から『あわて床屋』。参加者の皆さんも子供のころからよく親しんだ歌ですが、ジャズっぽい洒落た間奏があって、瑛利子さんの表情豊かな歌と原田さんの華麗な演奏が光るハイカラな一曲でした。

続いて原田さんがピアノ独奏でシベリウス『樅の木』をしっとりと披露しました。参加者はピアノの音色にしみじみと身をひたして聴き入っている様子でした。

ラストは和田アキ子『あの鐘を鳴らすのはあなた』です。ダイナミックに力強いピアノと、どこまでも伸びてゆくかのような歌声に大きな拍手が沸きました。
みなさんの笑顔と拍手に演奏家のお二人はとてもうれしそうな様子でした。からだも気持ちもほかほかとして、一足先に春が到来したようです。