お知らせ
みやぎの「花は咲く」コンサート2023
- 2023.3.5
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≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や津波被災地域にお住まいの
おおむね60歳以上の方々と毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)さあ、今日はいよいよコンサート本番です。開場時刻の1時間以上前からお客さんが並び始めて、ホール前の廊下は大変な賑わいになっていました。この数年は感染症対策で座席数を半分に減らしていましたが、今日はその制限を取り払いました。赤ちゃんから大人まで、250名を超える来場者数だそうです。こんなにたくさんの人がホールに集う光景は、ほんとうに久しぶりです。
第1部の講師演奏では、まずピアノ目々澤亜紀さんがグリーグ『アリエッタ』を、ソプラノ齋藤翠さんが『なにかが、ほら』を演奏しました。どちらも愛らしい曲で、コンサートの幕開けに春の明るいそよ風を吹き込んだようでした。
第2部のゲスト演奏では、メゾソプラノ佐藤明子さん、テノール佐藤淳一さん、ピアノ髙橋侑子さんが登場。木下牧子『ほんとにきれい』、中田喜直『さくら横ちょう』、小椋佳『愛燦燦』ほか、日本語の歌曲を披露しました。
源田俊一郎編曲による童謡メドレー『いつの日か』では、ご夫婦ならではの息の合ったハーモニーを響かせ、観客を魅了しました。
さて、第3部はみやぎの「花は咲く」合唱団の登場です。たくさんのお客さんを前にして、だいぶ緊張していた様子ですが、1曲目の『手のひらを太陽に』の第一声がぽーんと明るく出て、まずはひと安心。軽快なテンポで伸び伸びと歌っているように見えました。続く『四季の歌』では、ヴォカリーズも含めた繊細なハーモニーが練習の成果としてきちんと出ていたように思います。『川の流れのように』では合唱団の歌声が滔々とした河の奔流を思わせるように流れ出て、お客さんの心を満たしました。
アンコールは『花は咲く』です。歌う方も、聴く方も、やはり胸にこみあげてくるものがありますね。
ゲストのお三方もご一緒に歌っていただきました。客席のみなさんも共に歌っていただきたかったのですが、それはまだ時期尚早との判断で、「心の中で、どうぞご一緒に」とお誘いしました。あとで「一緒に歌いたかった」との声を頂戴しましたが、今回はあいにくでした。次回はきっと歌えるようになっていることでしょう。
終演後、合唱団のみなさんは心底ホッとした様子で朗らかな笑顔を見せていました。観客アンケートに「年ごとに上手になっていますね」との記入があり、スタッフとして本当に嬉しい言葉と受け止めました。ここまで合唱団を育ててくださった講師の翠さんと亜紀さん、ゲストのみなさん、そしてご来場のみなさんに心から感謝申し上げたいと思います。どうもありがとうございました!