お知らせ

雄勝オーリンクオーケストラ練習会_5月

2023.5.29

石巻市雄勝公民館で活動する社会人サークル「雄勝オーリンクオーケストラ」。
(公財)音楽の力による復興センター・東北では、指導・編曲のために
クラシックギター奏者/作編曲家の小関佳宏さんを派遣しています。

〔令和5年度宮城県NPO等による心の復興支援補助事業『音楽と交流によるコミュニティ形成支援事業』〕

今年度最初の雄勝訪問は、雨模様となりました。三陸道・河北インターを降りて雄勝に向かう途中、川沿いを走る道で、バラバラと降る大粒の雨!雄勝各地この時間帯だけ、どこも降られていたようです。雄勝オーリンクオーケストラ、指導はこれまでに引き続き、ギタリスト/作編曲家の小関佳宏さんです。

昨秋の「雄勝文化祭」出演後、感染症の状況も少しずつ落ち着いて来た年明けから、オーリンクオーケストラメンバーは、久しぶりに自主コンサートを企画しました。会場は、間もなく一年で最も華やかな季節となる雄勝ローズガーデンです。まだまだ先のような気がしていましたが、あっという間に今週末となりました。練習会は、今年度初の訪問にして、追い込みであります!

春に引っ越しのあった方も、仕事終わり遠くから駆けつけた方も、今日は本番直前とあってほとんどのメンバーが集合しました。練習の始まる前に、小関さんとヴァイオリンのUさんは、ひとしきり、パガニーニやチャルダッシュやタンゴなど…楽譜を出しては、その場ですぐに演奏(いわゆる初見大会)。他メンバーが揃うまで、しばらくお二人で遊ばれていました。丁々発止のやり取りに、周りでウォーミングアップをしていた他メンバーも、ついつい聴き入ります。楽譜の読み方や、指使いを確かめる方もいれば、ウォーミングアップ、個人練習、パート練習と集まった人たちから徐々に始めて行き、おおよそみんなが揃ったところで、本番と同じ曲順で合奏が始まりました。曲によっては、なかなかに青褪めつつも、そこは持ち前の明るさで、ぽんぽんと冗談が飛び交ういつも通りの練習会です。そして1曲通す度に、小関さんから「ギターさん、そこのリズムは決めてほしいです!」「はい!」等々、実技付きでの的確なアドバイスが飛んでくるのを、冷や汗かきつつ笑顔で、いい返事でメンバーのみなさん。がんばって~。

雄勝ローズガーデンでのコンサートは、6/3(土)12:00頃から。陽の高い頃、屋外での演奏と分かり、ヴァイオリンやリコーダーはエレキ楽器や、二番手の楽器が登場することになりそうです。木で出来た楽器は、日光に弱いのですよね。そして今日はみなさん、本番を見越してアンプを持参です。ひとり一人が持っている訳ではないのですが、持っている人が持っていない人に貸してあげたりと、持ちつ持たれつの優しいみなさん。こんなに持ってたの??というくらい、ちょうど必要な数が揃ってびっくりです。マイクと立ち位置を少し変えるだけで、音を拾ってくれたり、うまく拾わなかったり…、曲によってエフェクトでコーラスを色々試してみると、1人で吹いているリコーダーが合奏しているように聴こえて「これ、ありかも!」とみんなからも好評でした。

ローズガーデンでの演奏は、雄勝小学校の効果をモチーフにUさんが作曲した「 ファンファーレ”O”」の他、懐かしい「 幸せの黄色いリボン」、小関さんの代表曲のひとつ「 オレンジ」、ノリのよい「デイ・ドリーム・ビリーバー」など、さまざまなジャンルが選曲されました。ファンファーレ以外は、小関さんの編曲です。その「デイドリームビリーバー」の始まりは、アコーディオンの音色がぴったり合います。「エーデルワイス」ではリコーダーとサックスに花を持たせます。メンバーみんなが大好きな「オレンジ」はオリジナルの雰囲気を思い出すために、作曲者である小関さん本人が少し弾いてくれました。散文詩を朗読するような、この自由でおおらかな呼吸を合奏で出すのは至難の業…です。でも、今回は敢えて挑戦。「銀河鉄道999」はギターの刻みが命です。「幸せの黄色いハンカチ」はベースラインが一部重要だったりも。オールマイティなヴァイオリンさんは、実はどの曲も、陰に日向に大活躍です。この日の練習でも「自分以外の音を聴きましょう、聴き合いましょう!」と適切なアドバイスをくださり、みんなの音ががらりと変わる瞬間がありました。そして、本番はここにキーボードも加わります。

入場無料のコンサート、今が正に花盛りの薔薇たちと共に、雄勝ローズガーデンでお待ちしております!