お知らせ

田子西「初夏のさわやか♪コンサート」

2023.6.9

梅雨の先触れらしいざあざあ雨の今朝は仙台市宮城野区の田子西市営住宅に伺いました。町内会等が主催する、70歳以上の一人暮らしの方々の交流を目的とした「ふれあい・いきいきサロン」の一環として演奏会の依頼があったためです。コロナ禍によりサロン開催が数年ぶりとなるそうで、その最初を飾るコンサートとなりました。

出演はトレシスのみなさん(ヴァイオリン門脇和泉さん、フルート千葉展子さん、ピアノ門脇麻美さん)です。パステルカラーのドレスがとても華やかで、この雨でどんよりした気分も晴れてゆくようでした。
トレシスのみなさんは、音楽を全身で楽しんでいただきたい!との思いから、さまざまな参加型のプログラムを用意していました。例えば、「頭の体操も兼ねて指あそびしてみませんか?」と童謡『でんでんむし』に合わせて左手の指を曲げるというエクササイズを紹介しました。人差し指と薬指のペア、中指と小指のペアを交互に曲げ伸ばしするだけですが、薬指を伸ばすのがとにかく難しく、みなさん悪戦苦闘していました。

演歌や唱歌のメドレーでは演奏に合わせて自然と口ずさむ姿が見られ、演奏家が「どうぞ歌ってくださいね」と促すと、歌声が少し大きくなりました。普段、一人暮らしで誰かとしゃべる機会が少ない方もいらっしゃるので、こうして声を出したり体を動かすことはきっと良い刺激になることでしょう。開演前に「私はもっぱらカラオケのほうだから、クラシックは苦手で…」と言っていた男性ものびのびと歌っていました。また、足で拍子を取ったり、ピアノを弾くかのように指を動かしたりする様子も見受けられ、思い思いに生の音楽を愉しんでいることがわかりました。

 

最後は「トレシスの運動会!」と題し、まずはラジオ体操第一を行ない、準備を整えました。その後、「よーいドン!」の合図でクラッカーの破裂音も高らかに、『ウィリアム・テル序曲』『トランペット吹きの休日』など運動会でおなじみの賑やかな曲が次々とメドレーで披露されました。『天国と地獄』では手拍子のほか、腕を伸ばしたりぐるぐる回したり、もはやチアダンスの様相です。みなさんも果敢にそれぞれのペースで踊っていましたよ。

 

いい汗かいた後は、アンコールでしっとりと『浜辺の歌』をみんなで歌いました。オカリナの温かな音色に包まれると、憂鬱だった雨もやさしく感じられるようでした。

終演後、「最高だね!」「もっと聴きたかった~」「生の演奏を聴いたの初めて」と、お客さんが笑顔で演奏家に話しかけていました。演奏家がお見送りする、この光景も久しぶりですね。トレシスのみなさん、ステキなコンサートをありがとうございました♪