お知らせ
荒井東「音楽サロン」_7月
- 2023.7.25
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仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東市営住宅町内会からの依頼で
2018年4月から音楽を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)前回から課題曲の練習に励む荒井東「音楽サロン」です。音楽リーダーのソプラノ鈴木真衣さんとピアノ田村聡子さんは参加者のみなさんの向上心を嬉しく感じている様子で、「今日はどこをポイントに練習しようかな」と意欲を燃やしています。
燃えると言えば、今日の暑さもそんな感じで、地面の照り返しですらじりじりと音を立てそうな勢い。この暑さで参加者が少ないかも…という心配はまったくの杞憂になり、ご新規さん含め11名の参加がありました。用意してきた楽譜が足りなくなり、あわててコピーしました。
課題曲『花』はやはりどなたも学校で習った経験があるらしく、今日初めていらした方もさっそく歌っていました。細かいことはさておいて、思い切って二部合唱してみるとそれなりにハーモニーになって俄然楽しくなってきます。そのうち、現役で合唱をやっているTさんから「ここの音程を確かめさせて」と指摘があって、音の違いに気づかされることもありました。まだ歌の表現というところには触れていないので、まだまだ磨き甲斐のある感じです。次回もたゆまず練習しましょう。今日はもう1曲『にじ』を課題曲にしました。童謡として平成以降はとても有名な歌ですが、昭和世代にはやや馴染みのない歌のようです。でも、覚えやすいメロディーと可愛らしい歌詞ですから、ぜひ新たな童謡としてレパートリーに加えていただけたらと思います。スキップするような弾むリズムを感じてもらうため、手拍子で「タッカ、タッカ」とたたく練習をしました。これがけっこう難しい様子でしたが、また次回もやってみましょう。
練習の後は、音楽リーダーによるミニコンサートです。
聡子さんはピアノソロでR.クレイダーマン『渚のアデリーヌ』を披露しました。曲名を知らなくても「あら、聞いたことあるわ」「懐かしいね」という声がありました。「アデリーヌとは娘さんの名前だそうです」と聡子さんが曲の解説をすると、「わかる!娘は可愛いもんね~」「うちの孫がさあ…」と話がふくらみ、しばしご歓談タイムとなりました。
また、真衣さんがシャンソンの『さくらんぼの実る頃』について、日本の桜桃とちがう、真っ赤な種類のチェリーの果汁と失恋した心が流す血のイメージを重ねて作られた歌だと語ると、「アメリカンチェリーは安いんだよね」「あそこのスーパーでは…」と、これまた話が意外な展開を見せ、演奏家のお二人は爆笑していました。そんな主婦トークのあとで皆さんは、本場仕込みのフランス語で歌う真衣さんの声に、目を閉じてうっとり聴き入っていました。どこか懐かしいせつない旋律が、けだるい午後にぴったりでした。
最期の締めに、気分転換の脳トレとして『たなばたさま』を歌いながら、特定の母音の言葉の時に手をたたくワークをやりました。「ボイン??」「なにそれ?」ときょとんとする参加者がけっこういたので、真衣さんと聡子さんはホワイトボードに書き出して印をつけて「はい!やってみましょう」と促しました。
アの母音、イの母音と試して、最終的には何が何やらのごちゃ混ぜになってしまいましたがそれもまたご一興、あははと笑ってにぎやかにお開きとなりました。歌で暑気払いになったらさいわいです。次回も練習しますあので、引き続きよろしくお願いします!