お知らせ

田子西「うたカフェ♪」_9月

2023.9.22

仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌を楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

2014年10月にうたカフェが始まって、今回で丸10年となりました。そして、なんと今日でちょうど100回目となりました。まさかこんなに長く続けられるとは思ってもいませんでしたが、これもひとえに受け入れてくださる町内会と、参加するみなさん、そして、音楽リーダーの皆さん&コーヒー担当の西垣さんのおかげです。どうもありがとうございます!

今日は季節にちなんでまず月に関する2曲を歌いました。『月』『炭坑節』です。どちらもよく知った歌ですが、ここで松本さんからひと工夫。「みなさん、今日はタヌキで歌いますよ!」と、歌詞から「た」の文字を抜いて歌うのです。『月』は楽勝ですが、『炭坑節』がけっこう引っ掛かります。どうぞお試しください。
その後はうたカフェのご縁に感謝して「友だち」にちなむ選曲でした。『ともだちはいいな』『遥かな友に』そして『ビリーブ』を歌いました。中でも『遥かな友に』は誰かを寝かしつけるようにやさしく歌うことを練習しました。高音はついつい声を張ってしまい大きな声になりがちなので、「高音も小さく、美しく歌いましょう」と松本さん。最後の音は消え入るように伸ばしていきます。傍で聞いていると、どこかの合唱団のような仕上がりになって、演奏家も「すてき!」と感心していました。これも100回の蓄積でしょうか。

さらに、「悲しいことや辛いことがあっても、未来は虹のように輝いていてほしいと思ってこの歌を選びました」と童謡の『にじ』を歌いました。歌詞の中に「きみの気分も晴れて」とありますが、このうたカフェで歌うことで少しでも気分が晴れたらいいなと思ってやってきた10年でした。過ぎてしまえばあっと言う間ですね。
休憩中に西垣さんの淹れたコーヒーをみんなで味わっていると、町内会長さんが前に出て「御礼を申し上げます」と演奏家のみなさんにご挨拶なさいました。こちらこそ長年にわたり大変お世話になっています。ありがとうございます。

終盤のミニコンサートでは岩瀬さんがさだまさし『BIRTHDAY』を、また、松本さんとの二重唱で『逢えてよかったね』を披露しました。どちらの歌詞も人の出逢いに感謝する内容で、この場に集うことの有難さをあらためて噛みしめる時間となりました。
これからもどうぞよろしくお願いします。