お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_10月
- 2023.10.23
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仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽リーダーをコーディネートし、
泉中央南町内会と協働してこのサロンを開催しています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)急速に秋めいてきた今日この頃。日中の気温は例年よりも高いようですが、朝晩はこの時期らしい冷え込みになることも多くなってきました。今年は台風が少なく、気持ちの良い秋晴れが続いています。泉中央南市営住宅のすぐそばを流れる七北田川の水面も、秋の日差しにキラキラと輝いていました。
ソプラノ佐藤瑛莉子さんとピアノ原田満梨奈さんのお二人は、今日のためにたくさんの秋の歌を準備してきてくれました。何をするにもいい季節、みんなで色んな歌を楽しく歌いましょう!まずは準備運動と発声練習をしました。寒くなるにつれ、ついつい体を動かすことが億劫になり、筋肉も硬くなりがちです。足元から肩や腕、腰の辺りまでトントンと叩いたり優しくさすったりして血行を良くしていきましょう。その後も体を伸ばしたりひねったりと簡単な運動をしていくと、何となくぽかぽかしてきました。
続いての発声練習では、瑛莉子さんが最近発見したという歌うときの裏技を教えてくれました。何でも、利き手と逆の腕を回しながら歌うと、余計な力が入らず声が出しやすくなるんだとか。
さっそくみんなでトライしてみると、声を出すことと腕を回すことに意識が分散されるおかげか、確かに力まず声が出せる気がしました。さらに瑛莉子さんは道路向こうで草刈りをしている方を示して「あちらに届ける気持ちで声を出しましょう!」とアドバイス。もちろん窓は閉まっているので聞こえないとは思いますが、遠くまで届けようと意識するだけで声の伸びが全然違ってきました。ちょっとしたことで歌声は大きく変わるものですね。
しっかり準備ができたところで、さっそく歌っていきましょう!最初の曲は『ちいさい秋みつけた』です。イントロからいかにも秋らしい曲ですね。街中でも木々の葉が色づき始め、日常生活の中で”ちいさい秋”を見かけるようになりました。そんな自分だけのちいさい秋を思いながら歌うと、いっそう味わい深く感じられます。
次に歌ったのは『チャンチキおけさ』。音楽リーダーの2人より、参加者のほうがなじみがある世代なだけあって、手拍子しながら見事な歌いっぷりでした。YouTubeで何度も聴いて独特のこぶしを練習してきたという瑛莉子さんですが、歌い込んできた先輩方のこぶしに「みなさんさすがです!」と驚いていました。
最後は今歌わずにいつ歌うのか、『東京ブギウギ』です。ブギ、とはジャズ等の奏法の1つで、スウィングさせる演奏を指すのだとか。陽気なメロディを歌っていると気持ちが高揚してきます。中には腕を振って踊りながら歌っている人もいました。さてお次はミニコンサートのお時間です。1曲目の『庭の千草』は参加者の女性から「大好きです!」と喜びの声が上がっていました。ピアノの伴奏も含めてとても美しいアレンジがされていて、皆さんうっとりと聞きほれていました。
原田さんのソロ演奏ではドラマ「渡る世間は鬼ばかり」のテーマ曲を聴かせてくれました。原田さんのアレンジで、しっとりとしたピアノの旋律から始まったかと思いきや、間もなくあの耳になじんだ印象的なイントロに変わり、そのギャップが楽しい1曲でした。
嫁姑のいざこざが印象深い「渡る世間は鬼ばかり」の次は、再び瑛莉子さんが加わって嫁入り前の母娘を描く『秋桜』を歌ってくれました。しみじみとした歌声に、縁側で寄り添う母と娘の様子が目に浮かぶようです。ドラマの中心だった5人の娘さんたちも、結婚前日にお母さんとこんな時間を過ごしていたのでしょうか。
秋らしい曲を選ぶとしっとり・切ない曲が多くなりますね。そうした曲もしみじみと聴けて良いですが、せっかくみんなで集まったなら最後は元気に締めたいという気持ちから、アンコールに応えて『瓢箪(ひょうたん)ブギ』を歌ってくれました。この曲もご存知の方がいたようで、手拍子しながら一緒に口ずさむ声が聞こえました。今月の歌声サロンも笑顔あふれる会となりました。帰りがけにお見送りする音楽リーダーにリクエストを伝えてくれる方もいて、お二人も「今度歌えるように準備してきますね!」と笑顔で応えていました。中にはあまり知られていない曲をリクエストする通な方もいて、思いがけない曲と出会うこともあります。これからもみんなで歌いたい・音楽リーダーに演奏してほしい曲を教えていただけると嬉しいです。