お知らせ

荒井東「音楽サロン」_10月

2023.10.24

仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東市営住宅町内会からの依頼で
2018年4月から音楽を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

今日はうららかな小春日和。からっとしたそよ風も気持ち良く、もうそれだけでごきげんになれそうです。会場の窓を開け放って、のびのびと歌うことにしましょう。
これまで数回にわたり練習してきた『花』『にじ』はいったん置いて、音楽リーダーのソプラノ鈴木真衣さんとピアノ田村聡子さんは新曲を用意してきましたよ。
まずは合唱曲『野菜の気持ち』から2小節だけ引用して、リズム遊びをしました。5チームに分かれて、四分の四拍子を刻みながら、それぞれのタイミングで「バナナ」「キャベツ」「しいたけ」「ポンカン」「ピーナッツ」を言います。念仏のようにずっとつぶやいているピーナッツ、忘れた頃に1回だけ言うポンカン、予断を許さぬしいたけとキャベツ…などなど、みなさん汗をかきかき、脳トレ&口まわりのエクササイズとして楽しんでいました。

ヒートアップした頭脳を冷まそうと軽くストレッチをおこない、続いては讃美歌『諸人こぞりて』を歌います。12月へ向けてクリスマスソングを数回にわたり練習することにしました。初回の今日は、ユニゾンで1番だけ歌いました。「主は来ませり」のところをつい「きっまっせっり~」と細切れに弾むように歌ってしまいがちですが、日本語としての意味を大事にしてフレーズ感をもって滑らかに歌うよう、真衣さんからアドバイスがありました。なるほど。
また、「表彰状をもらうときのように楽譜を持ち上げて、姿勢よく歌ってみませんか?」との助言があり、後ろから見るとみなさんの背筋がピっと伸びて美しく見え、さらに声にも張りが出て、歌がぐんと生きてきた感じがしました。

ひとしきり歌った後は、音楽リーダーのミニコンサートです。演奏家のお二人は秋にちなんだ曲をたくさん用意してきました。
参加者はしっとりしみじみと『落葉松』を聞いた後、『紅葉』では一緒に口ずさむ姿がありました。イングランドの古い歌『ラベンダーは青い』はどんどん転調してゆく凝ったアレンジで、かなりな高音を伸ばす真衣さんに「うわ~、そういう声が出たらホントいいわね~」とつくづく感心した様子で話し掛ける方がいました。

聡子さんは「秋は運動会シーズンですね!」とピアノソロで『クシコスポスト』を演奏しました。これを聞くと、徒競走を思い出しますよね。曲名は知らなくても「あ、これか!」とみなさんノリノリの様子でした。秋の曲はしっとりしたものが多いので、軽快で賑やかな曲をあえて選んだそうです。気分一新、元気いっぱいな朗らかさがあふれてくるようでした。

今日初めていらした或る方が「ほんとは今日、卓球の日とまちがえて来ちゃったの」と苦笑していましたが、全編しっかり参加なさって、音楽を楽しんでいました。どうぞまたいらしてくださいね!お待ちしています。