お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_11月

2023.11.13

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて仙台市宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や
津波被災地域にお住まいの、おおむね60歳以上の方々と
毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

昨日からの急な冷え込みで、団員のみなさんは「寒いね~」と肩をすくめながらやってきました。空気も乾燥しているこの頃、風邪を引かないように一層の注意をしていきましょう。今日も講師はソプラノ齋藤翠さん(仙台オペラ協会)とピアノ目々澤亜紀さんです。
ウォーミングアップとして、まずは脚を前と後ろに10回ずつ大きく回すことから始めました。体温が上がったところで、脇腹のストレッチです。翠さんはいつもよりもう一段効く、新しいやり方を示しました。頭の後ろに組んだ手をぐっと引っ張ってから、体を倒すというものです。「うっ、こ…これは効く!」というような反応が見受けられました。
その後、みんなで肩を揉むワークをすると「気持ちがいいねえ」「ありがとう」と、体も気持ちもほぐれて和やかな空気感になりました。
喉のウォーミングアップとして、毎回季節の歌を歌うのですが、今日の『まっかな秋』について、翠さんは「犬が怒った時のように、思いっきり鼻の上にしわを寄せて歌ってみてください」と言いました。みなさん「ええ~」と、初めはとまどって笑っていましたが、実際やってみると、鼻腔も口腔も引き上げられて声の響きが美しくなるのです。特にイ段の発音がクリアに、力強くなりました。次なる課題は、この響きを怒った怖い顔をせずに出せるようになることです。体で覚えていきましょう。

課題曲では、まず子音のさばき方を意識しました。例えば、「そー」と歌うにはSの子音からOの母音へすばやく、まっすぐに移行すること。音程を探りながら「すぉ~」と歌うと表現が老けてしまう、とアドバイスがありました。正しい音程を一瞬で捕まえることが基本です。
「喉の奥を引き上げる作業をさぼらない!」と、しょっちゅう檄が飛びました。ちょっと気を抜いて楽をするとてきめんに判ってしまいます。「アツアツのたこやきを口に入れた時をイメージしてくださいね」と、喉元を開くことと軟口蓋を引き上げることを繰り返しました。姿勢も声も、重力に負けてしまうものなのですね。気をつけましょう。
「声を出す時の半径が小さすぎますよ」とも言われました。客席の最後列まで声を届かせる意識を持って、視線や表情にも気を配る…どんどんやることが増えていきます。あたふたするメンバーに翠さんは「みなさんはやればできるので、次はこうしたいと欲が湧いてくるんです」と笑顔を見せました。期待されたら、やるしかないですね。頑張ろうではありませんか!