お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_12月

2023.12.8

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて仙台市宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や
津波被災地域にお住まいの、おおむね60歳以上の方々と
毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

きょうは今年最後の練習会です。年末の大掃除にも似た心持ちで、今年度の課題全5曲をすべておさらいしました。時間配分がやや慌ただしくなりましたが、メンバーはがんばって歌いました。講師のソプラノ齋藤翠さん(仙台オペラ協会)もピアノ伴奏の目々澤亜紀さんも「あれ?けっこう歌えている気がする…」と口をそろえて言いました。まぐれなのか、実力なのか、判断が難しいところですが、曲に慣れてきたことは確かです。
今日、まず注意されたことは「音が下がると、顔も下がる」でした。「低い音程を歌う時こそ、夜空の星を見上げるようにしてくださいね」と翠さんがアドバイスしました。さらに、肩を少し後ろに引くようにして胸を広げることを意識して歌いました。

歌に慣れてくると、つい口の開け方がゆるくなってしまうようです。「あ」と「え」は口の形は同じなはずで、口腔内の声の当てどころだけが異なるのですが、どうしても「え」の母音は口が横に広がってしまいます。翠さんは両手の人差し指を3㎝くらいの間隔で立て、「唇はこの幅に収めてみてください。メガホンのように響きをまとめると、声が前に飛びますよ」と言いました。やってみると、本当に声がはっきりくっきりします。先月に習った「怒った犬の顔で、声を鼻の裏に当てる」こともまた思い出し、一音一音をきっちり前に送り出すことを練習しました。

また、長く伸ばす音がいつしか減衰して尻すぼみに聞こえがちなので、「羊羹をまっすぐ切ったときのようにみっちりと、最後までエネルギーで満たしてください」と、わかりやすい例を出して説明していました。これはけっこう腹筋を使うことになりますね。
やがて「暑い~!暖房を消してちょうだい」とメンバーから声が上がりました。やはり、歌うことは全身を総動員しているんですね。
年が明ければ、あっという間に3月の本番がやってくることでしょう。新年を迎えても、これまで積み重ねてきたことを忘れないように…と願います。
それでは、また来年!