お知らせ

田子西「うたカフェ♪」_1月

2024.1.19

仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌を楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

日差しはあるものの風が強くて吹き飛ばされそうな午後です。そんな強風の中を突いて参加者が意気揚々とやってきました。新年最初のうたカフェを楽しみにしていたようで、用意していた座席が開始5分前には埋まりました。
音楽リーダーのソプラノ岩瀬りゅう子さん(仙台オペラ協会)とピアノ富樫範子さん、そしてコーヒー提供の西垣さん(喫茶ひこ)はみなさんと年始の挨拶を交わして、今年のうたカフェへの気持ちを新たにしている様子でした。

まずは準備体操から。ピアノを弾くように指をひらひらさせつつ腕を左右に振ったり、背筋を伸ばしたりしました。
腕を大きく広げてから、例えば「小指と人差し指を出会わせましょう」と、任意の指だけを胸の前で合わせるワークでは、集中力が試されます。予想に反して空振り続出ですが、ついでに肩甲骨まわりや背中も動かすことになり、ゲーム感覚でできるエクササイズでした。
『アルプス一万尺』を1番から29番まで一人ずつ輪読したり、ロシア民謡『ともしび』では男声と女声に分かれて歌い合ったりしました。みなさんの歌声がとてもはつらつとして元気があって、側で聞いているスタッフも「お!」と驚くほどでした。一年の計は1月にあるといいますから、この調子で今年もどんどん歌って健康になっていきましょう!
『思い出のアルバム』は7番までありますが、明るい三拍子で、四季折々の子供の風景が描かれているので、倦まずにたのしく歌えました。可愛らしい歌ですが、思いのほか男性参加者もすんなり歌っていて、微笑ましい光景でした。

歌い疲れてちょっと休憩、西垣さんの淹れたコーヒーでひと息入れた後は、富樫さんが
「今年は元日からいろいろありましたので、今年一年がバラ色でありますようにという気持ちを込めて演奏します」と、『ラ・ヴィ・アン・ローズ』をピアノ独奏し、みなさんから大きな拍手が贈られました。
岩瀬さんはミーシャの『アイノカタチ』を歌いました。やさしい歌声に包まれてみなさんがうっとりと聴き入っています。うたカフェという場が、愛にあふれている場であることを感じる場面でした。参加者がここで機嫌よく過ごし、この気持ちを周りの誰かにおすそ分けしていけたらいいなあと思いました。
それでは今年もよろしくお願いします!