お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_6月

2024.6.14

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて仙台市宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や
津波被災地域にお住まいの、おおむね60歳以上の方々と
毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

今朝は講師のソプラノ齋藤翠さんが風邪のため、急遽、バリトン江原実さんが代行に駆けつけてくださいました。伴奏はいつものように目々澤亜紀さんです。どうぞよろしくお願いします!
江原さんとは数年前にコンサート共演もしていますので、「あら!お久しぶり!」「お元気でしたか?」と合唱団員は次々と親しげに挨拶していました。

ウォーミングアップで江原さんは「横隔膜というものがここにありましてね…」と位置を示し、呼吸の時にどのような動きをするのかを説明しました。横隔膜を下げることによって肺が広がるということを瞬時にイメージできるようになると、腹式呼吸もより確かなものになるのかもしれませんね。団員は「ふむふむ、なるほど」と各自おなかに手を当てて、深く力強い呼吸を改めて確認しました。
続いて、発声練習を兼ね、『上を向いて歩こう』を歌いました。「この歌は、作詞家の永六輔がある女優に失恋したことがもとになっているそうですよ」と、江原さんはこの歌が生まれたエピソードを話し、みなさんは「へえ~そうなんだ!」とおどろいていました。自分の辛い経験を作品にするなんて、芸術家ってすごいですね。
今日は新曲の『贈る言葉』の譜読みを中心に進めました。「はい、じゃあ歌ってみてください」と言われ、「……」と沈黙する合唱団でした。楽譜の音符がどんな音なのか、見ただけでは声に出して表すことができないのです。江原さんに一度歌っていただいて、ようやく目星が付く様子でした。初めての譜読みで、ややくじけた感のある合唱団員を前に、江原さんは「耳で聴いて、音で覚えればよいのです。大丈夫です!」と励まされて、ようやくホッとした笑顔が出てきました。
時々、さりげなく差しはさまれるオヤジギャグにゲラゲラ笑いながら、ひととおり譜読みを終えました。笑うと、正しい腹式呼吸ができますね。腹筋の訓練にもなったのではないでしょうか。
江原さんは今年の9月に仙台オペラ協会の公演で客演するそうなので、またお目にかかる機会があるかもしれませんね。ピンチヒッター、ありがとうございました!