お知らせ

荒井東「音楽サロン」_7月

2024.7.16

仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東市営住宅町内会からの依頼で
2018年4月から音楽を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

今日は曇り空で涼しく過ごしやすい日です。会場の窓を全部開け、風通しよくお客さんを迎えました。音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さんは育児休暇を終えて、今回から現場復帰です。2年ぶりのサロンのために、ピアノ田村聡子さんと一緒にスペシャルプログラムを考えてきたようです。楽しみですね。

まずはウォーミングアップから。首や肩を回した後、両手の小指と薬指を曲げて肩甲骨を寄せながら腕を大きく回します。肩こりに効きそうなワークです。
発声練習では口まわりの筋肉を意識的に使って「マ、マ、マ、マ」「ホ、ホ、ホ、ホ」とピアノの音に合わせて発音しました。
続いては『きらきら星』を歌いながらの体操です。腕を回したりウエストをひねったり、目いっぱいにやるとじんわり汗ばむほどでした。腕を交互に突き出す時には、突き出す方をパー、胸に引き付けるほうをグーにするという脳トレ要素もあって、ほどよいタスクが楽しめる体操でした。

さて、今日は7月七夕にちなんで、星の歌特集です。おなじみ『たなばたさま』をみんなでゆったり歌いました。みんなで声を合わせると童心に返ったようで、素朴な楽しさがありますね。
『見上げてごらん夜の星を』はみなさんお好きなようで、各自が思い入れたっぷりに歌っていました。歌い終わると「うまいッ!」と自画自賛の声が客席から上がって、みなさんまんざらでもない様子。
優子さんは「坂本九さんの発音をまねて、子音をしっかり出してみましょう」とアドバイスしました。「ささやかな」の部分で、「か」と「な」は一オクターヴ跳躍するため歌いづらいと感じられるのですが、「な」の前に小さな「ん」を付けるつもりで歌ってみると、音程も上がりやすく、子音がくっきりして聞こえました。
後半のミニコンサートは、まず聡子さんがピアノソロで『きらきら星』をジャズアレンジで演奏しました。さっきのとはちがって、グラス片手の大人な雰囲気の夜空が広がるようで、音楽の多様さを垣間見る一曲でした。
その後は曲名当てクイズをまじえつつ、『星めぐりの歌』『星のフラメンコ』『星影のワルツ』と星づくしのプログラムが披露されました。
豆知識ですが、宮沢賢治がまさかベートーヴェンの真似をして写真を撮っていたとは…みなさん「へええええ、そうなんだ~」と感心していました。
『星のフラメンコ』では西郷輝彦よろしくカスタネットを叩く真似をして楽しみましたよ。昭和のアイドルは不滅ですね。
アンコールの『星降る街角』では、Oさんが立ち上がって「ウォンチュー!」とノリノリで踊り出し、
みなさんも手拍子で応援して大いに盛り上がり、拍手喝采がおきました。みなさん笑顔になっていて、まさに「音楽とは、音を楽しむこと」を目の当たりにした音楽サロンでした。