お知らせ

あすと長町第二市営住宅へ

2024.9.19

あすと長町第二市営住宅住民の会が主催する交流の場「カフェ・ランラン」からの依頼で、復興コンサートをお届けすることになりました。題して「夏のなごりのコンサート」、昨年来のアンコールにお応えして、出演は仙台フィル楽団員とOBによる弦楽四重奏カルテット・フィデス(ヴァイオリン松山古流さん、ヴァイオリン熊谷洋子さん、ヴィオラ御供和江さん、チェロ石井忠彦さん)です。
1年前の初コンサートは大雨で、警報が出るほどの騒ぎでしたが、今日は小雨模様の曇り空でおだやかに過ごせそうですね。

さあ、ノアック『小妖精の衛兵パレード』で軽快で朗らかに幕を開けたコンサートは、タンゴ、映画音楽、唱歌、演歌とじつにバラエティ豊かなプログラムで、弦楽の豊かな響きをたっぷりと楽しんでいただきました。
『椰子の実』『ちいさい秋みつけた』を演奏と一緒に歌い、また、美空ひばりの『悲しい酒』では例のセリフを感情こめて読んでいただくなど、音楽を通したやりとりで場が和みました。
ピアソラ『リベルタンゴ』やガルデル『ポル・ウナ・カベーサ』では、御年93歳の方が「タンゴっていいわよねえ…ダンスに明け暮れていた60年前を思い出します!」と、きらきらした笑顔で思い出を話してくださいました。青春ですね!
映画「サウンド・オブ・ミュージック」のメドレーを演奏する時に、御供さんは「今も戦争が起こっていますが、音楽は心の平和をもたらしてくれると信じて演奏します」と語りました。また、「きっと誰にでも戻りたい場所やまた逢いたい人がいると思います。そんな風景や人を想って、この曲を選びました」と、ドヴォルザーク『新世界より』が演奏されました。演奏が終わるやいなや、「ブラボーです!」と、客席から感激の声があがりました。
アンコールでは昨年のコンサートのときにリクエストがあった『わせねでや』が披露されました。震災復興ソングのひとつで、宮城県塩竃市の浦戸諸島にお住まいだった方の詩に曲をつけ、加藤登紀子さんが歌って、世に知られることになった歌です。楽譜がないため、古流さんが編曲して今日のために楽譜を作成してくださいました。ありがとうございます。
演奏後は、カフェ主催の薄田さんが淹れてくださったコーヒーを飲みながらみんなでおしゃべりしました。
「また1年後と言わず、来てください」「はい!また来ますから」「今度はどんな曲にしましょうか」そんな会話が聞こえてきました。
また再会を期待しつつ、みなさん今日はありがとうございました!