お知らせ

荒井東「音楽サロン」_11月

2024.11.19

仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東市営住宅町内会からの依頼で
2018年4月から歌を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

今朝の仙台市街地はどんより曇って冷え込んでしましたが、地下鉄東西線の終着である荒井駅に降りると、日が差していてちょっとホッとしました。
音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんは「この寒さで、みなさん来ないのではないかしら…」と心配していたのですが、蓋を開けてみると、久しぶりの方やご新規の方がいらして、結果的にはいつもより人数が増えました。
或る方が「年を取るとねえ、部屋から出て、ここまで来るのが大変になるのよ~」と教えてくださいました。そうですよね…でも、寒さに負けず、ご来場くださってありがとうございます!

まずはいつものようにしっかりストレッチから。大きく腕を広げて、胸も肩もぐ~っと気持ちよく伸ばします。顔の筋肉を最大限に使って「パ、パ、パ、パ、パ」と発声すると、不思議と体がポカポカしてきました。

続いて、唱歌『里の秋』を歌いながらちょっとした振付を試しました。腕と脚を繰り出したり、肘を引き付けて肩胛骨を寄せたり…と、これもストレッチ効果がありました。振付を覚えるから脳トレにもなりますね。

さて、みんなで歌うコーナーの1曲めはペギー葉山の『学生時代』です。彼女の母校、青山学院大学の思い出を歌った曲です。優子さんと聡子さんは宮城学院大学の同級生だそうで、「チャペルとか十字架とか、わが母校にもありましたね~」と語ると、或る方が「私は七郷学院の出身だよ」と、震災前にお住まいだった田園地域を学校に見立てた冗談を言って、みんなを笑わせました。
2曲目は西田敏行さんを偲んで『もしもピアノが弾けたなら』を歌いました。誰かに語り掛けるような、つぶやくような歌が心温かく感じられます。「みなさん、せっかくですから顔を上げて、声を前に出して歌いましょう」と優子さんが促すと、「顔のしわも伸びるかなぁ」と誰かがまた笑わせました。

後半のミニコンサートで、まず聡子さんが『見上げてごらん夜の星を』を独奏しました。この歌が主題歌の同名映画が公開されたのが11月だったそうです。ある時はしっとりと、ある時はドラマティックに歌い上げるピアノの調べに耳を傾けていました。「坂本九、懐かしいね」という声が聞こえました。

続いて、優子さんと聡子さんのハーモニーが光る唱歌『紅葉』が演奏されました。お二人の声に合わせて、客席からもアルトパートをそっと口ずさむ歌声が聞こえてきました。さりげなく共演を愉しんでいる様子でした。。

次は意外なリクエスト曲『宇宙戦艦ヤマト』です。常連のKさんがいま大正琴サークルで練習している曲とのことでした。力強い前奏が始まるや客席から手拍子が起こり、勇ましい歌声にもやんやの拍手が沸きました。音楽リーダーのお二人にとっても新しい歌との出会いになっていると思われます。果敢に挑んでくださって、ありがとうございます。
今日も楽しく歌って聴いて、音楽サロンは終演となりました。今日初めていらした方も「楽しかった!」と言っていました。常連さんはいろいろとリクエストをしてくださいました。みんなでつくるサロンです、また来月もよろしくお願いします!