お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_11月

2024.11.27

≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
かつて仙台市宮城野区の仮設住宅にお住まいだった方や
津波被災地域にお住まいの、おおむね60歳以上の方々と
毎月1回合唱の練習をしています。
2013年10月から続いている活動です。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

夜来の雨があがった今朝は、妙に暖かくて季節が逆行した感じがしました。この暖かさに油断するとまた冬の寒気がやって来て、風邪をひくことになりますからね、気をつけたいものです。
さて、今日も講師のソプラノ齋藤翠さん(仙台オペラ協会)とピアノ目々澤亜紀さんと一緒に、練習に励もうではありませんか。簡単なストレッチをした後はのど慣らしに『北上夜曲』を歌いました。東北にゆかりのある昭和の流行歌なので、三拍子に乗りながらみなさんすらすらと歌っていました。けっこう高音の部分もありますが、日頃の練習の成果ですね、自然と頭声が出ていました。

脳トレも兼ねた体操も試しました。
童謡『もしもしカメよ』を歌いながら、突き出した手はパー、胸に置いた手はグーにして、腕を交互に伸縮させます。難なくこなす方もいれば、あわあわしている方もいます。
次は突き出す手をグー、胸に置く手はパーにしてみたところ混乱する人が急に増えて、「あややや、何が何だが」とゲラゲラ笑い声が上がりました。笑うと一気に呼吸が深くなりますし、肩回りもほぐれて一石二鳥のワークでした。

今日は細部に磨きをかける練習となりました。歌い出しの一音の準備のために前奏のうちから咽喉を開いておくことや、口を縦方向に開けることを何度も確認しました。子音の発音は一度口を閉じることになるので、子音を捌いた後はいかにすばやく母音を響かせる口のポジションにするかが大切だと翠さんは解説しました。「熱々のタコ焼きを思い出してください!」
同じ音が連続するときは意識的に斜め上を目指して歌うことを、特にソプラノさんは繰り返し練習しました。
翠さんの手の動きを見て、歌います。手先は思いのほか高いところまで伸びましたが、そのくらいの気持ちをもっていないと、声は楽をしようと引力に負けて下がってしまうんですね。歌うにはエネルギーが必要なことが良くわかる場面でした。

『君をのせて』では、「さあ、みなさんの目に地平線は映っていますか?」と喝が飛びました。歌う人が歌の情景をイメージできてなければ、歌を表現することはできません。体も気持ちも総動員、めいっぱい使ってがんぱりましょう!
最後の「の~せ~て~」の余韻の残し方についてもアドバイスがありました。声が消えた後もしばらく口を開けておくことでフェイドアウトがより美しくなるそうです。
また、「せ」で気が緩んで「て」の音ががくんと下がるので、「どちらも鼻に当てるように、斜め上に響かせてください」と鼻の下をつまんで歌ってみました。当団員の特徴として、習ったことを少々忘れがちではありますが、指摘されるとすぐに直るので、とにかく身につくまであきらめず繰り返すのみ!です。
ある曲では軽快にテンポアップして「楽しそうに歌うこと」を練習し、別の曲では歌詞を伝えるためにテンポを抑制することを練習しました。「もう一人の自分が『走らないで~』と自分の背中をつかんでいるようなイメージで」とのこと。自分をコントロールする客観性が必要です。テンポの後手に回るのではなく、丁寧に言葉を置いていく感じがつかめると良いですね。
今日は欠席なく、全員参加で練習出来ました。風邪やインフルエンザ、その他さまざまな感染症が流行している昨今です。お互いに健康に留意して、また次回もたのしく練習しましょうね。