お知らせ

田子西「うたカフェ♪」_1月

2025.1.17

仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では
町内会主催のサークル活動として、この住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、みんなで歌を楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、音楽リーダーをコーディネートしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)

日差しはおだやかながら、きりりと冷たい風が強く吹きつける午後です。そんな風ニモマケズ、音楽リーダーの仙台オペラ協会ソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノ富樫範子さんは心も身体も温まるプログラムを用意してきました。
まずは新春のウェルカムソングとして、お三方はなかにしあかね『歌が生まれる』を演奏しました。松本さんは「この歌の『あなたの心に寄り添いたい』という歌詞がありますが、私たちの歌もみなさんの心に少しでも寄り添うものでありたいと願って、歌います」と語りました。岩瀬さんと松本さんのハーモニーと富樫さんの奏でる調べとが、みなさんをやさしく包むようでした。

さて、続いてはウォーミングアップです。
「今日はちょっとハードですよ」と微笑む松本さん。いつもよりメニューを増やして、腕から肩、足首、胸、首まで念入りにほぐしました。かかとやつま先をパタパタするだけでも血の巡りがよくなったように感じます。さっそく体全体がホカホカしてきました。

さらに、ちょっとゲーム的に要素を加え『あんたがたどこさ』を「さ」抜きで歌いますと、けっこう引っかかる人が続出で、脳トレになっている様子でした。

前半は『ペチカ』『ともしび』『冬の星座』など季節にちなんだ歌を、後半は坂本九の『ともだち』『見上げてごらん夜の星を』をみんなで歌いました。どの歌も、こころにポッと火が灯るような温かさがありました。
楽しく歌ったあとには、喫茶ひこのマスター西垣さんが淹れた温かいコーヒーでホッとひと息つきました。みなさんコーヒーの香りに包まれて、ほっこりしながらおしゃべりに花が咲いていました。

締めは松本さんがヘンデルのオペラ『セルセ』より『ラルゴ』をレチタティーヴォ付きで歌い、岩瀬さんは『お江戸日本橋』『中国地方の子守唄』『あんたがたどこさ』など、古来からの歌のメドレーを披露し、拍手喝采が沸きました。「なつかしいね、小学校の頃を思い出したよ」と或る方が嬉しそうに言っていました。

終演後、出口に向かう途中で「今年もよろしくね」「今年も楽しみしてるよ」と多くの人からお声がけいただきました。こちらこそ、いつも温かく迎えてくださってありがとうございます。今年も元気にたのしく歌って行きましょうね。