お知らせ

〈こんにちはコンサート〉成仁杜の里仙台へ

2025.3.12

仙台市では、新しい音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点の複合施設を整備する計画を進めています。
この施設では『文化芸術を子育て・教育・福祉・まちづくりなどに生かす』ことを大きなテーマとし、
開館を前にさまざまな取組みを行ないます。その一つ「こんにちはコンサート」は、
アウトリーチ事業モデルの構築を目的とする事業で、復興センターが企画制作を担っています。

 

今日は若林区荒井にある特別養護老人ホーム「成仁杜の里仙台」に伺いました。こちらの施設の長期療養者の皆さんとデイサービスをご利用の皆さんへ、2回に分けて合わせて約70名のお客様にコンサートをお届けしました。出演はメゾソプラノの後藤優子さんとピアニストの田村聡子さんです。

春の訪れが感じられる暖かな今日にふさわしく、後藤さんは華やかな赤、田村さんは柔らかいピンクのドレスに身をつつんで颯爽と登場。お客さんからは「わー!素敵ねー!」という歓声が上がっていました。

まずは皆さんご存じの『どこかで春が』から始まり、『北国の春』や『高校三年生』、『上を向いて歩こう』といった懐かしの歌謡曲をお客さんにも一緒に歌っていただきました。長期療養者の皆さんを対象とした1回目のコンサートでは、重度の要介護の方も多く手足をほとんど動かせない方もいらっしゃったのですが、『いい日旅立ち』の「あ~あ~♪日本のどこかに~♪」というフレーズに合わせて、一生懸命に手を上げて音楽を楽しんでいらっしゃるご様子がうかがえました。
アンコールの『夜桜お七』では、男性の方から「いよ!待ってました!」とかけ声がかかるなどの盛り上がりをみせ、ラストの『あの鐘を鳴らすのはあなた』の優子さんのパンチのある歌声に感激して、号泣している女性の方もいらっしゃいました。音楽や歌声の力は、高齢者の方々に刺激を与えて、心も体も元気にするんだと、あらためて感じることができました。
お見送りの時には、ある女性の方から「本当にとってもとっても良かったわ」とお声をいただきました。また、皆さんの素敵な笑顔を拝見できますように。みなさん、ありがとうございました。