お知らせ
新渡波東集会所「さくら町 春を呼ぶコンサート」へ
- 2025.3.13
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この事業は宮城県「芸術銀河2024 音楽アウトリーチ普及事業」の一環で行ないました
主催=みやぎ県民文化創造の祭典実行委員会(芸術銀河)
共催=公益財団法人音楽の力による復興センター・東北
協力=さくら町3,4丁目町内会 / NPO法人のさり
本日うかがった石巻市渡波さくら町の新渡波東集会所は、震災後に移転・新築した渡波中学校の周囲に整備された防災集団移転団地内にあります。以前から復興コンサートでお世話になっている「NPO法人のさり」とのご縁で繋がり、こちらの集会所へコンサートをお届けすることができました。集会所前に到着すると、そこには紙のお花で飾られた「熱烈歓迎」の看板が!「のさり」の方々が今日のために持ってきてくれたようです。皆さんのあたたかなお心遣いに、とても嬉しくなりました。
本日の出演はクラリネットの叶光徳さんとヴァイオリンの叶千春さん、そしてピアニストの菅野明子さんです。「春を呼ぶコンサート」というタイトルにふさわしく、春の訪れを感じさせる名曲の数々や、クラリネットとヴァイオリンとピアノというちょっと珍しい編成を活かしたアレンジのオリジナル曲なども披露してくれました。
プログラムは有名な映画『サウンド・オブ・ミュージック』のメドレーから始まり、出演者の叶さんご夫妻の軽妙なトークを交えながら、和やかな雰囲気で進んでいきました。コンサートの中盤では、千春さんが「ヴァイオリンの弓は馬のしっぽの毛でできているんですよ~」と実際に弓を外して楽器の説明をしてくれたり、ヴァイオリンにまつわる普段なかなか聞けないようなお話をしてくれたので、皆さん「へえ!そうなんだ~」と興味深そうに聞いていました。その後、モンティの「チャルダッシュ」では、千春さんが客席の中まで入って演奏されたので、お客さんは間近でヴァイオリンの華やかな技巧と音色を充分に堪能できた様子でした。
こちらの集会所では定期的にカラオケサークルを開いているとのことで、『時の流れに身をまかせ』、『愛燦燦』『異邦人』といった昭和の歌謡曲では皆さん楽しそうに一緒に歌っていました。参加者は70代の方が多いようでしたので、3曲とも皆さんがお若い頃にヒットした曲で、とても懐かしい気持ちになったのではないでしょうか。
終演後には、町内会長さんが「音楽を聴くのってやっぱりいいもんですね。思わず涙が出てきました。それに私、生のヴァイオリンを聴いたの初めてです!」と感激した様子でお話されてました。集会所が満杯になるほどのお客さんにおいでいただき、とてもアットホームなコンサートになりました。みなさん、ありがとうございました。