お知らせ
荒井東「音楽サロン」_6月
- 2025.6.17
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仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東町内会からの依頼で
2018年4月から歌を楽しむ会をお届けしています。
(仙台市音楽の力による震災復興支援事業)今年度から隔月開催となる荒井東市営住宅「音楽サロン」、5月に行なう予定だったのが都合により本日に延期となりました。3か月ぶりにうかがうと、よく手入れされた花壇ではラヴェンダーが花盛り!真夏のような日差しの中で鮮やかに咲いていました。
音楽リーダーのメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんは梅雨にちなんだプログラムを用意して来ましたが、今日はいきなりの真夏日。この暑さでは集まりにくいかしらん…と心配しましたが、「久しぶりね!」「待ってたよ!」と、いつもの顔ぶれがニコニコとやってきて、ほっと一安心です。
恒例のストレッチと発声練習を充分に行ない、さてまずは『手のひらを太陽に』から歌いましょう。この強烈な太陽にぴったりですね。優子さんはちょっとした振付を披露して、みなさんも一緒に腕や肩をさかんに動かしながら歌いました。「あら、なんか肩が軽くなったわ」「いいねえ」という声が聞こえました。
続いては、いしだあゆみのヒット曲『ブルー・ライト・ヨコハマ』をみなさんは雰囲気たっぷりに歌いました。音楽リーダーのお二人が「何かムードがあって、みなさんお上手ですね!」と感心していました。
或る方が「若い時、仕事からの帰りにバスに乗るといつもラジオがかかってて、この歌がいっつも流れててさぁ、自然と覚えちゃった」と思い出を語りました。市営バスの中でラジオが鳴っていたなんて、のんびりとした時代だったんですね。
後半は音楽リーダーによるミニコンサートです。まず、聡子さんがピアノソロでクレイダーマン『渚のアデリーヌ』を披露しました。太平洋高気圧のようなきらめきと明るく熱い海風を感じさせる演奏に、「うわぁ、あたしこの曲大好きなの!」と身をよじって嬉しがる方がいました。その姿に聡子さんも嬉しそうな笑顔を見せました。
続いて、優子さんが懐かしの童謡『てるてる坊主』『雨降りお月さん』『あめふり』をメドレーで歌いました。曲名当てクイズにしてみたところ、意外と『あめふり』が出て来ないようで、「あめあめふれふれ、じゃないの?」と多くの人が首をかしげていました。
『長崎は今日も雨だった』では男声コーラスの原曲の雰囲気を尊重し、優子さんは落ち着いた低めの音で歌いました。「そんなに低い声も出るなんて、すごいわねえ~」と感心しながら拍手する方がいました。
アンコールは八神純子『みずいろの雨』です。イントロが始まると、客席から「わぁ!」と歓声が上がり、熱い手拍子が湧きました。お好きな方が多いみたいですね。サンバのリズムにみなさんノリノリで盛り上がりました。
ここで、お二人からさらにおまけの1曲がありました。実は5月の開催予定日に会場までいらして「せっかく来たのに誰もいないんだもん!」と残念がっていた方のために、その方の好きな歌をお詫びを兼ねて演奏しました。谷村新司『群青』を、優子さんは情感こめて歌い、聡子さんは急なオーダーにも関わらず、ピアノでしっかりサポートしました。その方はじっと姿勢を正して耳を澄ませていました。他の参加者から「いい歌だねえ…」としみじみした声が上がり、感動とともに大きな拍手でお開きとなりました。
帰りはいろいろなリクエストが寄せられ、優子さんも聡子さんも次回に向けてはりきっていました。みなさんがとても打ち解けた様子で楽しんでいたのがスタッフ冥利です。暑さに負けず、また次回お会いしましょう。