お知らせ
「ひなまつり復興カフェコンサート」開催しました
- 2014.3.1
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仙台市東部の宮城野区で被災者支援活動を行う市民有志「かむり川絆の会」は、仙台市の被災者交流支援事業助成を得て、仮設住宅にお住まいの方と地域住民の交流の場として「カフェコンサート」をこれまで6回にわたって開催しています。絆の会メンバー自身が被災しながらも地域のために尽力なさっています。
今回は絆の会と高砂市民センターと協働する「高砂のおひなまつり」の中で復興コンサートを行なうことになりました。ひな祭りの雰囲気に合った春らしいコンサートをというご希望にお応えして、三人官女ふうに女性演奏家3名による演奏をお届けに行きました。
出演は仙台チェンバーアンサンブルのメンバーから、フルート渡邉珠希さん、ピアノ門脇麻美さん、ソプラノ勝又久美子さんです。ピンクと白のドレスに身を包んだ彼女たちが登場すると、客席から「わあ…」とため息が聞こえました。外はどんよりとした曇り空でしたが、会場は一気に春めきました。
季節にちなんだ日本の歌やポップス、英語曲などを取り混ぜたプログラムと、珠希さんのきさくな司会で、終始和やかな雰囲気でコンサートは進みました。およそ120名の参加者のほとんどはお年寄りでしたが、体を揺らして拍子を取る方、知っている歌をそっと口ずさむ方が多くありました。
アンコールの「踊りあかそう」を歌い終わった瞬間、大きな喝采が湧きました。両腕を頭上に持ち上げて立ち上がらんばかりになって拍手をするおじいさんもいました。後片づけが終わってから、出演者はかむり川絆の会の方やお手伝いスタッフのみなさんとお茶をのみました。どの方も明るくパワフルなおじさまおばさまです。ふとした会話で、
「私はいま仮設で、」
「私はもと仮設で、」
「私はみなし仮設で、隣りの区から来てるの」
と3人の方がおっしゃいました。
まもなく3年が経過しますが、まだまだ解決していないことも多いです。会場の隣にはプレハブの応急仮設住宅群が並んでいます。
これからも音楽の力を信じて、音楽が必要とされるところにお届けにいこう、と改めて思う弥生朔日でした。