お知らせ

石巻「札響メンバーによる被災地支援コンサート」

2014.2.21

1024_5959ポスター石巻中央公民館において被災地支援コンサートを開催しました。出演は札幌交響楽団からヴァイオリン岡部亜希子さん、織田美貴子さん、ヴィオラ青木晃一さん、チェロ武田芽衣さんによる弦楽四重奏です。演奏者派遣にあたって、(公社)日本オーケストラ連盟、札幌交響楽団のご協力をいただきました。800_5947二年十ヶ月後
札幌交響楽団は、震災直前の2011年2月、文化庁派遣事業で石巻市と女川町の小学校で演奏したそうです。その後震災が起こり、札響のみなさんは訪問したばかりの学校や子どもたちのこと、石巻や女川の町のことをとても心配していました。今回は震災後初めての石巻訪問となり、札響のみなさんとしても格別の思いがあるとのことでした。

1024_5998会場の石巻中央公民館は昭和30年代に作られたもので、古いながらにとても雰囲気のある建物でした。ホールの内部も響きが良く、2階席の後ろには映写室もありました。開館当初はきっと大勢の市民で賑わったことでしょう。 ここは石巻市内でも最後まで避難所として機能したそうです。2011年10月末に市内の避難所は閉鎖、その後12月まで待機所と名前を変えて継続し、すべての待機所が閉じられる年末まで何名かの被災者が生活していたそうです。
「あの日は、みんな首の下まで水に浸かってここに来るんだけど、服も何もなくて大変だったぁ。向かいの市役所(現在は閉鎖)に石油ストーブがあるっていうんで、運んできてみんなで暖まったんだっけ」と副館長さんが教えてくれました。

1024_5974今日のコンサートは休憩を挟んで約2時間の本格的なものでした。札響楽団員の中でも若手の奏者で組んだ今回の弦楽四重奏は、集中力が高く、気迫のこもったノリの良い演奏を聴かせてくださいました。
第1部はクラシック曲メインの構成で、モーツァルトの「ディヴェルティメント K.136」、ボロディンの「弦楽四重奏曲第2番」より第1,3楽章などが演奏されました。第1ヴァイオリン岡部さんのほんわかとしたお人柄が伝わってくるトークや解説で和やかに進行ました。テレビCMなどどこかしらで聞いたことのある曲も、心のこもった生の演奏だとよりいっそう伝わってくるものがありますね。1024_6000メンバー紹介
第2部は、日本の唱歌や歌謡曲など「懐かしの歌ヒットメドレー」です。平成直前生まれのメンバーには「正直ピンと来ない曲ばかりでしたが、You Tubeなどで調べました!」とのことでしたが、「高原列車」「鉄腕アトム」「すみれの花咲く頃」「月光仮面」「ここに幸あり」「銀座カンカン娘」と続くと、客席のあちらこちらから口ずさむ声が聴こえてきて、特にご高齢の方は楽しそうでした。
その後はジブリソングや「ニューシネマパラダイス」「風と共に去りぬ」などの映画音楽、そして最後はとてもかっこいい「情熱大陸」で終わりました。
1024_9720演奏が終わると、演奏者は4名とも客席の出口に移動し、お客様をお一人おひとりお見送り。握手をしたり「とってもよかったよ~」と声をかける人がいたり、写真を撮る人がいたり…。なんとも温かなコンサートになりました。

雪で飛行機が遅れつつも、遠く札幌から参加してくださった札響のみなさん、事務局の種池さん、本当にありがとうございました。また、主催者である石巻中央公民館利用団体連絡協議会の足立会長はじめ役員のみなさま、公民館の皆さまにもお世話になりました、ありがとうございました。