お知らせ

みちのくホルンカルテット、七郷中央公園仮設住宅へ

2014.3.31

七郷中央公園仮設住宅外観仙台市若林区蒲町にある七郷中央公園応急仮設住宅。荒浜(深沼)から車で5~10分ほどのこの場所には、元々荒浜にお住まいだった方が多く住んでいます。週に3~4回は何かしらイベントのある賑やかな集会所です。この日もお昼ごはんを食べ終わった皆さんが、コンサートのリハーサルのうちからお茶のみに続々と集まってきました。そしてポメラニアンのラム次郎も仲間に加わりました。800_6656

復興コンサート初登場の「みちのくホルンカルテット」は、仙台フィルのホルン奏者、大野晃平さんと齋藤雄介さん、おとなり山形県にあるプロオーケストラ、山形交響楽団のホルン奏者である八木健史さんと関谷智洋さんの4名によるグループです。
800_67312006年の結成以来、老人保健施設への慰問演奏や自主企画の演奏会など、忙しいオーケストラの仕事の合間を縫って活動を続けています。 東日本大震災の後に宮城で演奏するのは今回が初めて。また、山形のお二人は仮設住宅で演奏をすること自体が初めてだそうです。「今日はほんのひとときだけでも音楽を聴いてほっとできる時間を届けることができたら」と思いながら仙台へいらしたそうです。
コンサートは演奏のほかに、ホルンの歴史や音の鳴る仕組み、またホースを使った実験(?)、800_6695 800_6706様々な音色の違いや奏法の違いなど、分かりやすくお話しを交えながら進みました。
また「東北6県には、いくつのプロオーケストラがあるか知っていますか?」というクイズも。これはどなたもご存じなかったようです。(正解は、仙台フィルと山響の2つだけです)
「世界の国からこんにちは」「ずいずいずっころばし」「あまちゃんオープニングテーマ」など耳馴染みのある曲から、旋律の美しい「この道」「ふるさと」などの歌曲が演奏されました。
800_6683そして、八木さんが「最後は楽しい曲で終わりたいと思います」と紹介したのは「きよしのズンドコ節」。会場のばあちゃん、おんちゃんたちが、みんな笑顔になって喜びました。「き・よ・し!」の合いの手の練習をしてから、演奏が始まると、歌を口ずさむ方も多数。表情も手拍子もそれまでより元気が出てきた様子。最後は拍手喝采で終わりました。

800_6819その後は、演奏家もお茶のみに加わりました。おばちゃんたちは、孫ほどの歳の離れた演奏家たちと何を話していいか始めはわからなかったようですが、次第に、好きな曲のことや八木さん関谷さんの暮らす山形のことなど様々な話題が出て、なごやかにおしゃべりを楽しんでいたようです。会場を出るときには、みなさんから「また来てね~!」と見送っていただきました。はい、ぜひまたお会いしましょう!