お知らせ

「まほうの広場スプリングコンサート」開催しました

2014.4.24

800_7380こども病院・全景東北六県の小児医療の拠点として、昨年11月に開院10周年を迎えた宮城県立こども病院。震災後も、福島をはじめ沿岸地域からも多くの子供たちが訪れ、入院生活を送っています。
その宮城県立こども病院では、石巻市出身の彫刻家、星眞子(しんこ)さんの彫刻展『恋する犬 ガボッシュ』が6月13日まで開かれています。10年前の開院にあたり作品を寄贈したご縁もあり、また星さんご自身の「自分が作品を創ることで震災後のこどもたちに大きな夢や希望を与えたいという想いを持っており、病気と闘っているこどもたちや被災した方々の目にも広く触れて、生きる力にしていただきたい」と願う気持ちから、今回の彫刻展に繋がったのだそうです。
コンサートのチラシ4月21日から始まったこの彫刻展に合わせて、こども病院の1階まほうの広場において「スプリングコンサート」を開催しました。出演は、仙台フィルからオーボエ首席奏者の西沢澄博さん、第2ヴァイオリン副首席奏者の小川有紀子さん、チェロの山本純さんの3名と、ピアノの阿部玲子さんによるカルテットアンサンブルです。800_7272
ちょっと珍しい編成かと思われるかもしれませんが、バロック時代にはよくあった編成だそうです(ただしピアノはまだありませんでしたから、当時はチェンバロでした)。しかし古典派以降この編成のための曲はパタリと書かれなくなりました。今日も、「さんぽ」や「勇気100%」などアニメの曲からチャイコフスキー「花のワルツ」など、チェロの山本さんがこの編成用に多くの時間を掛けて編曲してくださいました。(お忙しいなか、本当にありがとうございました!)
オーボエ、チェロ、ヴァイオリンの音色をじっくり味わえるようにと、ソロのコーナーもあり、楽器の仕組みなども紹介しながら、それぞれの美しい音色を披露しました。800_7268
子供たちは知っている曲が聞こえてくると、手拍子をしたり体でリズムを刻んだり歌ったり。ちょうどお昼休み時間での開催ということもあり、素敵な音色に引き寄せられるように、入院病棟の子供たちやドクターたちも集まってきて70名ちかい方が演奏を聴いてくださいました。
800_7277まほうの広場に下りてくることができない入院中の子供たちのために、それぞれの部屋にテレビ中継がされていました。こども病院のスタッフのみなさんもとても慣れていらっしゃるご様子で、こんなところにも、子どもたちが少しでも病院生活を過ごしやすいように工夫されているのだなと感じました。
アンコールはバッハのカンタータから「主よ、人の望みの喜びよ」でした。子どもたちが、みんな元気になって、おうちに帰ることができますようにと、願わずにはいられませんでした。
宮城県立こども病院の林院長と成育支援局のみなさん、HOSHI SHINKO彫刻展実行委員会のみなさん、大変お世話になりました。聴いてくれた子どもたちも、お母さん、お父さんたちも、どうか健やかに!