お知らせ
気仙沼その3_ケアハウスみなみ「はまかぜコンサート」
- 2014.6.24
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気仙沼滞在2日目はまず鹿折地区を見下ろす高台にある「ケアハウスみなみ」に伺いました。1階の広々とした食堂・談話室を会場に、入居しているおよそ20名の方とそのご家族、職員のみなさんにお聴きいただきました。
出演は仙台フィルからオーボエ首席奏者 西沢澄博さん、チェロ奏者山本純さん、ピアニストの阿部玲子さんです。
コンサートはカッチーニの「アヴェ・マリア」や童謡「七つの子」、バッハ「G線上のアリア」など、オーボエとチェロそれぞれの音色をじっくり楽しむことのできる曲から始まりました。
途中で山本さんが、最前列に座っていたおじいさんに「チェロ、ちょっと弾いてみませんか?」とお誘いしました。最初は驚いていたおじいさんも、手の置き方を教わり、弓を持たせてもらうと真剣な表情に。すーっと真っ直ぐ水平に弓を引かれる様は、初めての経験とは思えないほどで、周りの皆さんから拍手喝采!おじいさんも照れながらも応えていらっしゃいました。
最後には、体操の時間にみなさんが歌っていらっしゃるという「花は咲く」を歌いました。歌い慣れているみなさんの声は、とてもいきいきと響きました。コンサートの終演後、施設長さんに誘われて建物の3階に上がりました。そこからは、鹿折地区の様子が一望できます。現在は地盤沈下した土地のかさ上げが工事が進んでおり、おそらく4~5mの高さに盛った赤土が、目の前からはるか向うの山裾まで続いています。盛り土は落ち着くまでに最低3年はかかるとのこと。この街が新しく作られていくのはその後のことになるとお聞きして、気の遠くなる思いがしました。元々、ケアハウスみなみがあったのはこの鹿折地区の奥。震災の日は海側と反対側の2方向から火の手が上がり、どうすることもできずに留まっていたのだそうです。みなさん、本当に大変な思いをして、今はやっとここにこうしていらっしゃるのだと思いました。
どうぞこれからもお元気で、これから変わっていく鹿折を見守ってくださいね。