お知らせ
気仙沼その7_五右衛門ヶ原運動場住宅へ
- 2014.6.25
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カルテット・フィデスによる復興コンサートツアー2カ所目は、気仙沼市内最大の世帯数を持つ五右衛門ヶ原運動場住宅に伺いました。こちらの170世帯に加え、隣接したテニスコートと野球場にも仮設住宅があり、周辺には多くの方が暮らしています。
日中仕事をしている方たちにもお出かけいただきたいと考えて、19時からの開催にしました。
こちらの集会所はプレハブながら広々とした会場です。開演30分前に外に出てみると、既にコンサートに出かける準備をして、お喋りをしているおばあちゃん達がいました。
今回は、チラシの裏に28曲ものリストを印刷し、リクエスト曲を募って、その投票獲得数を参考にフィデスのみなさんがその場でプログラムを組み立てる、という前代未聞のスリリングなコンサートを行ないました。プログラム構成係はヴィオラの御供さんに一任されることになったようです(つまり、一番スリリングなのは、何を演奏するのか直前まで分からない、他のメンバーの皆さんなのです…)
さて、オープニングは「以前(奥様と)競技ダンスで踊っていた」という自治会長さんからも投票をいただいた、タンゴの名曲「ラ・クンパルシータ」です。マイクやスピーカーを通さなくともきちんと広い部屋にも良く聴こえてくる弦楽四重奏の迫力に、みなさん途端に惹きつけられたようでした。
3曲目が始まるとき、進行役の御供さんの一言でメンバーが立ち上がり、バサッと広げて羽織ったのはお揃いの法被。会場は思わぬ演出に大笑い!曲は「港町十三番地」が元気よく演奏されました。今回の気仙沼ツアーのために法被を揃えたのでしょうか、荒波模様の法被はかっこよく似合っていました。
そして唯一の小さなお客さまだった女の子に、聴きたい曲を尋ねると「あまちゃんのテーマ」とのこと。元気の良いあの曲が演奏されました。その後の「北国の春」では、会場のみなさんの大合唱になりました。歌詞カードがなくてもどなたも歌える歌なんですね。ノリの良いお客さまとの掛け合いも楽しく、御供さんの楽しいトークもいつにも増して楽しく、さらにフィデスのみなさんの「皆さんがリクエストしてくださった曲を、できるだけたくさん!」というサービス精神も相まって、この夜は気がつけば1時間20分の大コンサートとなりました。
そして終わった後の片付けの早いことと言ったら!自治会長さんを中心に、みなさんのチームワークの良さがすぐに分かりました。帰り際に皆さんをお見送りしたときには「本当に楽しかった!」と何人もの方に声をかけていただきました。みなさん、本当にいい笑顔をされていました。今日のお客さんとの、今日だけのコンサート。この一期一会の夜を私たちも心にしまって、またいつかお会いすることができればと思います!