お知らせ

せんくら2014「街なかコンサート」開催しました

2014.10.5

音楽の力による復興センター・東北では、
仙台クラシックフェスティバル2014(せんくら)の 「街なかコンサート」を企画・運営しています。
被災地域の音楽団体や音楽を通じた復興支援活動をしている音楽家をお招きし、演奏を披露していただきます。
演奏する人も、演奏を聴く人も、音楽が持っているみずみずしい力に触れて、
元気になってほしいと願って開催いたします。

●10月4日(土)
仙台市青葉区五橋にある仙台トラストタワーは現在、仙台市内で一番背の高い建物です。そのエントランスホールにて仙台クラシックフェスティバル2014「街なかコンサート」を開催しました。今日は「うたごえの響き」「クレモナの響き」と題し、合唱とヴィオラアンサンブルのプログラムをお届けしました。

20141004好文館最初に登場したのは宮城県石巻好文館高等学校音楽部のみなさんです。
「石巻・わがふる里」「夢見たものは」「一詩人の最後の歌」など6曲を披露。声量も音色もともに豊かで、素晴らしいハーモニーを聞かせてくださいました。会場に声が佳く響き、まるで異国の大聖堂にでも居るような雰囲気でした。美しい声につられてお客さんが徐々に増え、最後は大きな拍手を生徒たちに贈っていました。生徒さんの笑顔もきらきらとして心温まる午後のひとときとなりました。

20141004ジュニアつづいて、仙台ジュニアオーケストラのヴィオラパート有志が登場しました。彼らの講師を務めている仙台フィルのヴィオラ奏者、長谷川基さんも加わったヴィオラだけのカルテットです。今日使ったヴィオラは震災復興支援の一つとして、この春、イタリア国立弦楽器製作学校(I.P.I.A.L.L.)から寄贈されたものです。
「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「オンブラ・マイ・フ」「ロンドンデリーの歌」など6曲を披露。4人がそれぞれの曲ごとに交替してメインパートを演奏しました。初々しい一所懸命な様子にお客様は目を細めていました。
「このヴィオラのように、東北に寄せられたさまざまな想いを多くの人に伝えていくのも私たちの使命だと思っています」と、最後に長谷川さんは言いました。

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●10月5日(日)
仙台市青葉区一番町にあるサンモール商店街アーケード。その一角、ヤマハミュージックリテイリング仙台店の前で「うたごえの響き」2つのプログラムをお届けしました。

20141005齋藤翠 まず最初は仙台オペラ協会ソプラノ歌手の齋藤翠さんによる独唱です。ピアノ伴奏は可沼美沙さんです。
「この道」「落葉松」などしっとりとした日本の歌と、「私を泣かせてください」「私のお父さん」などイタリアオペラの名曲を披露しました。多くの人が足を留め、うっとりと聴き惚れていました。
最後に翠さんは言いました。「震災の影響で呼吸の仕方もわからなくなって歌えなくなった私が、2011年の4月に出演した復興コンサートで歌ったのがこの歌です」そうして、お客様と一緒に「故郷」を歌いました。騒がしいアーケード街が一つになったように感じました。

20141005本番_ヤマハ前2さて続いては、このホームページですっかりおなじみの≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫が登場しました。この合唱団のレパートリーは当初「花は咲く」1曲だけでしたが、それから練習を重ねて曲数を増やし、ハーモニーにも果敢に挑戦してきました。
みなさん還暦を過ぎた方ばかりだし、今日は初めての屋外演奏だし、とスタッフはいろいろ心配していたのですが、みなさん堂々と、かつ楽しんだ様子で「ふじの山」「村祭」「赤とんぼ」など計4曲歌い切りました。見ていた人々から「いいねえ」という声が聞こえてきましたよ。

20141005宮城野高校_1街なかコンサートの最後を飾るのは、宮城県宮城野高等学校合唱サークルのみなさんです。「チェリー」「手紙」などポップス系のほか、阪神淡路大震災復興支援ソング「しあわせ運べるように」、そして校歌「野に讃ふ」など計6曲を歌いました。人数は多くないけれど、真っ直ぐさやみずみずしさにあふれた歌唱です。歌の説明や進行も生徒さんたちが担当し、歌に対する真摯な気持ちが表れた演奏でした。

 

多くの人びとのご協力をいただいて、せんくら2014「街なかコンサート」を無事終えることができました。関係者のみなさま、ご出演いただいたみなさま、ご来場いただいたみなさまに心から御礼申し上げます。どうもありがとうございました。