お知らせ
2014東北こども博へ
- 2014.10.12
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宮城県の南部、柴田郡柴田町にある仙台大学では「東北こども博」が今年も開催されています。東日本大震災で辛い思いをした子供たちを励ますため2011年に始まったこのイベントでは、キャラクターショーやスタンプラリーなど子どもが好きなものが目白押しで、例年1万人を超える来場者があります。
今年も昨年に引き続き、地域連携企画として復興コンサートを行ないました。出演はいつも復興コンサートでお世話になっている仙台チェンバーアンサンブルのみなさんです。ヴァイオリン叶千春さん、チェロ塚野淳一さん、フルート渡邉珠希さん、クラリネット叶光徳さん、ピアノ門脇麻美さん、パーカッション小林直央さんに加えて、今日はソプラノ中澤香織さんが参加しました。コンサートの前に、会場の外で「さんぽ」などを演奏し、メンバーとスタッフとでチラシを配りました。
会場にはベビーカーに乗った赤ちゃんから、大学生、おじいちゃんおばあちゃんまでさまざまな世代の方が集まりました。「この子、ピアノを習い始めたばかりなんです」とお母さんが言った女の子は最前列に陣取ってじーっと演奏を見つめていました。
おなじみの「サウンド・オブ・ミュージック」からのナンバーや本格的なオペラアリア、「フニクリフニクラ変奏曲」など多彩なプログラムで、子供たちは飽きることなく演奏に聴き入っていました。
「ドレミの歌」に合わせて手や体をたたいて音を出すボディーパーカッションコーナーでは、仙台大学軟式野球部員4名が手拍子リーダーとなって観客をアシストし、学生さんもお父さんお母さんも本気になって参加していました。3つの異なるリズムが重なって、会場が一体となりました。
その後、「この曲はお母さん方のための歌です」と言って「きっとしあわせ」が演奏されました。毎日毎日、子育てや家事に追われて忙しいお母さんにほっと一息ついていただけたら、という演奏家からのプレゼントでした。
最後は「ビリーブ」でヴァイオリンとフルートとクラリネットが客席内を歩き回って演奏しました。子どもは目を丸くしたり、恥ずかしがったり、大学生は一緒に写真を撮ったり、とみなさん大喜びの様子でした。
コンサートは午前と午後の2回公演でしたが、2回とも見に来てくれた子もいました。
終わりに、演奏家からメッセージがありました。
「音楽は、楽しい時も悲しい時もみなさんの心に寄り添っています。だからこれからもずっと音楽とお友だちでいてくださいね」
今日のコンサートのことがほんのちょっとでもあの子たちの思い出に残ってくれたらうれしいなあと思います。