お知らせ

【文化庁派遣事業】杜のみらい保育園へ

2014.10.30

*音楽の力による復興センター・東北は、
平成26年度文化庁芸術家派遣事業〔東日本大震災復興支援対応〕の
音楽プログラムをコーディネートしています。

10月としては暖かな日となりました。今朝は仙台市の街なかにある杜のみらい保育園にうかがいました。出演はフルート櫻井希さん、クラリネット叶光徳さん、ピアノ渡邊梨絵さんのトリオです。
会場には0歳児から5歳児までおよそ70名が集まりました。櫻井さんと渡邊さんがドレスで登場すると女の子たちから「わあ~!」「かわいい!」「けっこんしき?」という声が上がりました。
IMG_20141030_104615オープニングにエルガー「愛の挨拶」が演奏されると、年長さんがさっそくフルートやクラリネットの真似をしはじめました。続いてはフルート独奏の「ハンガリー舞曲第五番」です。緩急強弱がゆたかなこの曲は子供たちに人気です。身体に直接働きかける力があるのでしょうね、ぶんぶん頭を振り回したり、手足をばたつかせたりして大喜びの様子です。IMG_20141030_102116
クラリネット独奏の「だんだん小さく」は見た目にも楽しい曲で、子供たちの間を歩き回る叶さんを子供たちは目を輝かせて追っていました。ある男の子は「クラリネット、5個になった」と話していました。よくよく観察してたんですね。
プログラムの後半は演奏と一緒に歌う曲が並びました。リクエストがあった「にじ」「さんぽ」では演奏に負けない大きな声が響きました。
IMG_20141030ありのままでアンコールの「Let It Go」で、叶さんが「踊りたい子は前に来ておどりましょう」と言うと、女の子たちが「はーい!」と飛び出してきました。男の子たちはその迫力に圧倒されたのか、恥ずかしがって前に出てくることはなかったのですが、一所懸命に手拍子で応援していました。演奏家によれば、この曲は変調が多くてとても難しい作品だそうです。「でも、子供はらくらく歌っちゃうんですよねえ」と感心していました。
最後は演奏のお礼にと年長さんが「山の音楽家」を歌いました。歌に合わせた身振り手振りが可愛らしく、演奏家もうれしそうな笑顔で聴いていました。
終わって、先生方が「子供たちが集中してずっと聴いていたのにびっくりしました」と言いました。テレビやゲームなど電子音があふれている昨今だからこそ、子供にも大人にも「生」の楽器の響きを体感していただければ…と思います。