お知らせ

東松島・赤井「花いち元気だっちゃ!コンサート」

2015.5.27

夏のような陽射しの中、東松島市(旧矢本町)赤井にある「社会福祉法人慶和会 花いちもんめ」に伺いました。ケアハウスにお住まいの方たちと、デイサービスの利用者さんが今日のお客様です。出演は、ソプラノ齋藤翠さん、フルート山田みづほさん、チェロ明珍幸希さん、ピアノ掛田瑶子さんです。

花いち1ソプラノの齋藤翠さんは、東松島市(旧鳴瀬町)のご出身です。自己紹介では、地元の地名が出ると、あちこちで頷く方がいらっしゃいました。地元から音楽家として活躍されている方がいらっしゃることを、ご存知ない方も多かったかもしれませんね。

80代後半以上の方が多いと伺っていたので、今日はご年配の方たちに懐かしく聴いていただける曲花いち2目を多く用意していただきました。始めはフルートとチェロの二重奏による「ふるさとの四季」。「故郷」「春の小川」「茶摘み」「夏はきぬ」「我は海の子」などがメドレーで登場します。曲が始まるとすぐに、あちらこちらから歌を口ずさむ声が聴こえてきました。歌詞カードなどがなくても、幼い頃から歌っていた歌はみなさん忘れないで覚えていらっしゃるのですね。

続くソプラノ、ピアノによる「みかんの花咲く丘」「かあさんの歌」、フルートとピアノによる「子守唄メドレー」でも江戸の子守唄・五木の子守唄・竹田の子守唄など、どの曲も一緒に歌う方、指揮をするように指先が動き出す方、体を揺らして聴き入る方など、とても自然に音楽を楽しんでくださっていました。

花いち3その後はオペラアリアの紹介もとプッチーニの「私のお父さん」、ピアノソロでのドビュッシー花いち4「アラベスク」、楽器紹介を折り込みながらチェロの独奏でドヴォルジャーク「4つのロマンティックな小品」などが演奏されました。最後は「上を向いて歩こう」を会場のみなさんと一緒に歌いました。手で拍子を取る方がいたり、スタッフの皆さんも歌ってくださったりと賑やかな終演となりました。

赤井地区も、内陸にも関わらず震災の際には被害の大きかった場所もあります。この花いちもんめのあるところにも、川から溢れだした水がひたひたと寄せ、道路や田圃には魚が跳ねていたそうです。今となっては、その爪痕は見えにくくなっていますが、御苦労された皆様の元へ、ひととき音楽を届けることができ笑顔を見せていただけたことにほっとしたひとときでした。