お知らせ

【文化庁】太白区中央児童館「真夏の杜のコンサート」

2015.8.17

 *音楽の力による復興センター・東北は、
平成27年度文化庁芸術家派遣事業〔東日本大震災復興支援対応〕の
音楽プログラムをコーディネートしています。*

太白中央児童館4今年も、文化庁芸術家派遣事業が始まりました。太白区中央児童館は、長町駅の目の前にあり、乳幼児から中高生まで一日平均150人が来館するという人の出入りの多い児童館です。

震災当時、長町を走る大通りは南北あちこちに道路の陥没が発生し、破裂した水道管からだったのか水漏れによる水溜まりできるなど、大きな被害がありました。その道路沿いにある児童館は、遊戯室が3か月使えなかった他には大きな被害はなく、学童保育も併設していることからすぐに再開したそうです。また震災後、転居していらっしゃる親御さんの来館も、とくに乳幼児に何人かいらっしゃったとのことでした。

今日は、斜め向かいに出来たあすと長町第二公営住宅や、歩いて10分ほどあすと長町応急仮設住宅のみなさまにも、児童館からお知らせいただき、多くの地域の方からもお申込みがありました。

太白2_2太白11_2出演は、杜の弦楽四重奏団。vn.叶千春さん、門脇和泉さん、va.齋藤恭太さん、vc.塚野淳一さん。保育園からご年配の方の集まりまで、どんな年代にも喜んでいただけるようレパートリーの豊富なチームです。

演奏会は「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」1楽章から始まり、太白9_2パッヘルベル「カノン」、ヴィヴァルディ「春」と続きます。いつものように叶さんが子供達の間を歩きながら演奏すると、ヴァイオリンの音色だけではなく、すぐ近くを通る叶さんのドレスに女の子たちは興味深々だったようです。

太白3第2ヴァイオリンの門脇和泉さんは、ここの学区内である長町中学校の卒業生。スタッフや大人のみなさんから、へぇ!と驚きの声が挙がりました。「私も近くに住んでいるので、買い物をしている時に会ったら声をかけてくださいね」と叶さん。意外とみなさんの身近なところにも、音楽家のみなさん、住んでいらっしゃるのかもしれませんょ。(けれど普段はドレスを着ていないので、気付けないかもしれませんね。)

太白4楽器・弓・弦の素材についてのクイズや、ヴァイオリンとヴィオラの違いの紹介を挟んで、後半は「曲当てクイズ」。「となりのトトロ」や「Let It Go」など聞き慣れた曲に、子供たちの手が一気に挙がりました。「斎太郎節」は子ども達やママたちはさすがに分からず、塚野さんがご年配の方にマイクを向けると、即、的中でした。

広い会場は、水筒を落とす音や、小さなおしゃべりもすぐに、周りに響いてしまい、後ろの列の子ども達は30分を過ぎるとざわざわ…とはいえ、1,2列目の1年生たちは、最後まで集中して聴いてくれていました。アンコールが終わり、数人の子供たちから感想発表。「とってもいい音楽でした!」とは男の子。真剣に聴いてくれていましたね。最後は、3年生の女の子たちから、すてきな贈り物をいただきました。

太白10_2太白12_2この日は、小学校1~3年生の学童クラブの子供達を中心に、2歳になる双子の男の子や、幼稚園くらいのお姉ちゃんと弟くん、まだやっとつかまり立ちを始めたくらいの赤ちゃんなど、多くの方が足を運んでくださり、大盛況となりました。開場時間にちょうど雨足が強くなり、大人の方の来館が申込より大分少なかったことが、少し心残りです。来られなかった方達の元へも、この先、音楽を届けに行くことができれば…と思いました。